暑いです。
つばさ文庫のドラゴンランスも先月無事発売され、今月には赤いローブの魔術師レイストリンが表紙の続編も発売されるようですよ!
さて。
7月の最初の日曜日はドラゴンランスキャンペーンのセッションで"城砦の赤竜"の最終回でした! 今回もプレイヤーは7人と、大変賑やかなメンバーでした。
まずは各キャラクターの紹介から。
フリン・ファイヤーフォージ ドワーフのファイター8、Kさん
戦闘は容赦が無い頑固物のドワーフ。速射が得意。
D&Dは初心者ですが、D&Dミニチュアには相当入れ込んでいますw
アングリフ・ブライトブレイド 人間のファイター/ナイト・オヴ・ザ・クラウン、植埜さん
"My Honor is My Life!"が口癖の竜騎士を目指す本物のソラムニアンナイト。
突撃を得意とするチャージャーです。
クォリネスティ・エルフの〈太陽の評議長〉の娘ローラナを手篭にしています。
ヴィヌク・キル=キューミィー 人間のクレリック5/ファイター1/ナイト・オヴ・ザ・クラウン1、JarkJaxさん
アングリフと同じく、ソラムニアの冠騎士。
〈まことの神々〉の探索をするアングリフの後を追ってパーティに合流。
パーティの回復枠ですが、癒しの力はゴールドムーンと違い未だに復活せず。
今のところ劣化ファイターどまり。
ラド・グエル 人間のウィザード8、ジョウセンさん
白でも赤でも黒ローブでも無い、〈大審問〉を受けてもいないはぐれ魔導師。
呪文選び3年、立ち位置8年とウィザード道を説く範囲攻撃の達人。
トビン・ディープポケット ケンダーのレンジャー1/ローグ4/ハンドラー3、私
ドラゴンも恐れない非常に好奇心旺盛な小人族ケンダー。
パーティの雑務担当。得意技はスリ(ハンドラークラスの特徴)と、
ケンダーの遠近両用便利武器であるフーパックでの急所攻撃。
最近フーパックではダメージが出なくて、弓を欲しがっています。
ゴールドムーン 人間のクレリック8、ふーさん
ケ=シュ族の族長の娘にして、善なる癒しの女神ミシャカルの僧侶。
好きな武器はスリングで、得意技はホーリー・スマイト。
今回も、ふー画伯による挿絵付きですよ!
シルヴァレン エルフのレンジャー8、真由利さん
クオリネスティ・エルフの、ハーフエルフのタニスの母親の次女が、カガリネスティで恋に落ち、二つのエルフ氏族の間に産まれた子。
成長し、ギルサナスに拾われて彼の隊に入るも、パックス=タルカスで捕らわれの身となっていた青年。何故かペットを連れている。
そして、DMはお馴染みの霧島さんです。
ちなみに一緒に冒険しているNPCのみなさん(格闘ゲームでいう背景の絵の人達)です。
・リヴァーウィンド 蛮族の男。ゴールドムーンの相方。
・ティカ・ウィラン ソレースの〈憩いの我が家亭〉の給仕娘。フライパンを持ったまま冒険に出ることに。
・ギルサナス クォリネスティ・エルフの〈太陽の評議長〉の息子。ローラナの兄。
・エーベン 前回から仲間になったあからさまに怪しい戦士
前回までのお話
廃都ザク=ツァロスから〈まことの神々のしるし〉を持ち帰ったパーティたちは、ドラコニアンの軍勢の捕らわれてしまうも、クオリネスティ・エルフたちの助けにより脱出。そして、砦に捕らわれているエルフや人間たちを救出するため、パーティたちは〈太陽の評議長〉の息子ギルサナスらと共に、邪悪な赤竜とドラコン卿の待ち受けるパックス=タルカスに潜入する。
そこで彼らが見たものは、磐余のない罪で連行された数百人に及ぶ囚人達と、彼らを隷従させているドラゴン卿ヴェルミナァルドとそのドラゴン軍の軍勢、そして年老いた赤竜だった。パーティ達は怒り狂う赤竜と対峙しながら、囚人達を何とかして脱出させるのだが――。
では"城砦の赤竜"最終回、行ってみましょう。
ザ・グレートウォール
ヴィヌク「あの狂ったドラゴンは追いかけてこないな」
トビン「とりあえず、ここは安全そうだよ」
ラド「砦中に警報が鳴っているから、衛兵が来るもの時間の問題だがな」
パーティたちは、この砦パックス・タルカスの巨大な門を形成する、長い廊下にいました。この廊下の北側と南側が門に成っており、両方とも今は重々しい巨大な扉で閉じられています。廊下の先には砦の東塔への扉が見えます。
そして、部屋の隅には、この巨大な門の扉を開くための大掛かりな巻き上げ機が設置されていました。
アングリフ「鉱山からやってくる男達を逃がすために、この門が開くといいのだが……」
トビン「コレ使えば扉が開きそうだよ!」
DM「はい、その巻き上げ機を使えばパックスタルカスの門は開きますが、試みる場合は、【筋力】判定で挑戦して成功してください。また2分の時間が必要です」
PL「えー、そんなにかかるの?」
PL「追っ手が来ちゃうじゃん!」
ラド「時間がない、とにかくやろう」
アングリフ「では、私が」
DM「そうですね。では(位置的に)二人まで援護していいですよ」
フリン「よし、ワシが助けるぞ!コロコロ、失敗。orz」
ヴィヌク「大丈夫だ!アングリフは俺が助ける!コロコロ、成功」
ナイトガウン姿でふんばるヴィヌク
PL「笑w」
DM「では、一人成功なので+2ボーナスで【筋力】判定してください」
アングリフ「よし!コロコロ、達成値10」
PL「は?」
アングリフ「も、もう一回だ!」
ヴィヌク「よし、コロコロ、援護成功!」
フリン「コロコロ、ワシも成功!」
アングリフ「コロコロ……」
トビン「どしたの?」
アングリフ「失敗」
トビン「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
さらに、
3回目も失敗するアングリフ。
しようがないのでフリンにバトンタッチして、アングリフは援助にまわることに。
フリン「すまぬ。ワシも失敗した……」
PL「ダメだこりゃw」
そのとき、〈捜索〉達成値29でずっと辺りの様子を見張っていたトビンが、ドラゴン軍らしき者達がこちらの方にやってくることに気がつきます。
トビン「やれやれ。グズグズしているから敵が来ちゃったよ!」
パーティ達が武器を構え戦闘態勢に入る頃には、廊下の先の扉の前に、数匹のドラゴン軍の軽装のホブゴブリン達が立っていました。
ラド「皆、気をつけてくれ。私の〈知識:自然〉判定の結果によれば、奴らはホブゴブリンのモンクだ」
ヴィヌク「モンクか!数が多いし、やっかいだな」
ホブゴブリン「曲者め!我らが捕らえてくれる!」
ホブゴブリン「ぬ?お前は!ヴェルミナァルド様のところから逃げ出した奴だな!」
ヴィヌク「ひ、人違いじゃないのかな」
PL「www」
いや、そのナイトガウン姿は誤魔化せないでしょうw
戦闘開始です。
トビン「じゃボクから。ちょっと距離あるけどライト・クロスボウで急所攻撃。AC18まで、命中。ダメージは13点」
ホブゴブリン「ふん、その程度の攻撃は効かぬ」
トビン「結構HPありそうだなぁ」
ラド「私は右側の4匹のホブゴブリンにグリッターダスト。難易度17で意志セーヴよろしく」
ラドの呪文により、右側のホブゴブリンたちの周りに燦めく金色の粉塵が出現します。
DM「意志セーヴしますね。DC17か。順に、成功、失敗、成功、成功。残念、盲目になったのは一人だけでした」
ラド「了解、ちなみに盲目は8ラウンド間です」
シルヴァレン「私は弓でトビンが攻撃した敵を《速射》します。一発目はクリティカル。二発目、三発目も命中。ダメージは合計17点」
PL「おおw」
ゴールドムーン「次は私ですね。ええっと、モンクに効く呪文ないのかしら?」
PL「モンクですかw」
PL「ブレスで味方の攻撃の命中率を上げてくれると嬉しい」
ゴールドムーン「わかりました!ではミシャカルの祝福を皆に!ブレス!」
PL「これで攻撃ロールに+1、対[恐怖]セーヴに+1のボーナスですね」
ホブゴブリン「小賢しい真似を!よし我らパックス砦六人衆の恐ろしさを見せてやろう。さぁ者共!突撃だ!」
ホブゴブリン一同『おー!』
ホブゴブリンのモンクたちが、獣のような速度でパーティ達の方へ突っ込んできて、風を切るような拳で攻撃を仕掛けます。
しかし、パーティは予め彼らと距離を取っており、突撃ができたのはアングリフに突っ込んできた一人のみ。
しかも、その攻撃はアングリフにヒラリとかわされてしまいました。
ホブゴブリン「俺の攻撃をかわすとは!?」
アングリフ「お前の攻撃は既に見切った!私の番だ!フリーアクションで愛馬スタームに跨り(〈騎乗〉判定成功)、馬で逆にランスで突撃。《強打》を入れてコロコロ、AC20まで。命中!ダメージ18点!」
ホブゴブリン「グハッ!」
アングリフ「さらに馬の蹄で2回攻撃。コロコロ、AC22と20まで。両方命中!ダメージ15点。」
ホブゴブリン「く、功夫が足りなったが。不覚……バタリ」
ホブゴブリン『兄者!』
ヴィヌク「次は俺か。では、敵に近付いて攻撃!コロコロ、命中。ダメージはメイスだから、9点」
PL「そういえば、ヴィヌク、装甲は大丈夫?」
ヴィヌク「鎧はドラコニアンに没収されたので裸なんだけど……まずいな」
PL「ナイトガウンを着ているじゃんw」
PL「がんがれw」
臆することなく前にでるヴィヌク。さすが騎士の鏡です。
フリン「ゴブリン類は我らドワーフの敵じゃ!速射で、両方命中!ダメージは4点と6点!」
ドワーフの種族的特徴:
ドワーフは、ゴブリンやホブゴブリンやバグベアなどのゴブリン類とオーク達に強い敵対心を持っているため、彼らと戦う訓練を受けており、攻撃ロールに+1の種族ボーナスを持っています。
次のラウンドに入ります。
トビン「側に寄ってきた敵に矢を放つ。コロコロ、とりあえず命中。ダメージ2点。しょぼ……」
PL「まぁ、急所攻撃ができない条件だとそんなものだw」
ラド「またグリッターダストで敵を盲目にし、急所攻撃の条件を作ろうか。近づく敵三体のエリアに再度グリッターダストの呪文を発動。難易度17で意志セーヴをよろしく」
トビン「( ゚∀゚)おおっ!」
DM「ええっと、コロコロ×3。残念、盲目になったのは一匹だけでしたw」
ラド「すまん、トビン」
トビン「(´・ω・`)いいよ」
シルヴァレン「私は《速射》です。コロコロ。2発命中、1発ハズレ。ダメージ計14点」
DM「シルヴァレンの二本の矢を受けたホブゴブリンは倒れましたよ。もう一本はヴィヌクのナイトガウンをかすりましたがw」
PL「ガウンw」
ゴールドムーン「私はスリングです。コロコロ、命中。ダメージ5点」
ホブゴブリン「痛っ!くそっ!またしても我が兄弟を!」
ホブゴブリン「よし各個撃破だ!あの場違いな格好の人間を狙え!」
ホブゴブリン達は、目の前のアングリフの機会攻撃を受けながらも、ナイトガウン姿のヴィヌクに攻撃を仕掛けます。一撃で敵を朦朧化させるような重い拳が、彼らから次々に繰り出されていきます。
ホブゴブリン「私の拳を受けてみよ!コロコロ、AC22まで命中!ドスドス!ダメージは11点」
DM「ちなみに《朦朧化打撃》なので、頑健セーヴしてね。」
ホブゴブリン「顔だけは殴るな!ヴェルミナァルド様に申し開きができぬ!!」
PL「おぃw」
ヴィヌク「ゴフッ!だ、だが、セーヴは耐えたぞ!」
PL「きっと、脇腹に紫色のアザができているw」
PL「うはっwww」
アングリフ「ヴィヌク! 一度引け! 私は騎乗したまま近寄ってランスで攻撃。《強打》を5点入れてコロコロ、AC22命中。ダメージ19点。さらに馬の蹄が命中で5点」
ホブゴブリン達の集中攻撃を受けるヴィヌクの前に、アングリフが馬ごと躍り出て、叫びます。
フリン「そうじゃ!ここはワシらにまかせよ!」
トビン「そうそう!」
さらにフリンとトビン放った矢が、また1匹、ヴィヌクに襲いかかるホブゴブリンの息の根を止め、続くシルヴェレンとゴールドムーンも弓とスリングで応戦します。
ホブゴブリン「くそっ!怯むな!我らの力を見せるのだ!!」
しかしホブゴブリン達は、果敢にも〈軽業〉を使い、ヴィヌクの後ろに流れるように回り込み、あっという間に彼を挟み撃ちにしてしまいます。
ホブゴブリン達『行くぞ!ゴブリン拳奥義!朦朧化打撃拳!アータタタタタ!』
PL「うはwフルボッコ!」
DM「ええっと、大したことないよ。命中したダメージは全部で26点」
ヴィヌク「何で俺だけぇーー!」
DM「薄いからw」
ヴィヌク「確かに……。orz」
アングリグ「私はランスで攻撃。コロコロ、AC29まで命中。ダメージ21点。馬の蹄攻撃は、ハズレ」
DM「ヴィヌクを取り囲むホブゴブリンが一匹倒れましたよ」
ヴィヌク「よし、後2匹か!俺はこのまま攻撃。コロコロ、命中。ダメージ6点」
DM「さらにヴィヌクを取り囲むホブゴブリンが一匹倒れました」
形勢逆転です。
次のフリンの攻撃、さらにトビンとシルヴァレンの攻撃で、その二匹が倒れて戦闘終了です。
ヴィヌク「今回も酷い目にあった……」
傷ついたヴィヌクをゴールドムーンが癒しの力で治している間に、トビンがホブゴブリンの死体を確認します。
戦利品:
ダガー4点、
小手(ブレイサーオヴアーマー+3)×6
ラド「ブレイサーは美味しいwウィザードでも装備できるので1つ貰います」
ヴィヌク「俺も裸同然だから装着するよ。アングリフに余っている盾を借りてAC19まで復活だw」
トビン「でも格好は、ナイトガウンを羽織った全裸のヘンタイだけどねw」
ヴィヌク「うるさいわっ!」
フリン「武器はどうするのじゃ?」
ラド「私のクロスボウを貸そう」
アングリフ「ダガー、今回の以外にも24本ほど持っているぞ」
ヴィヌク「じゃダガーを借りよう」
トビン「全裸のダガー使いw」
ヴィヌク「そこ、笑うなw」
結局、やはりダガーでは頼りないということで、ヴィヌクはフリンから余っていたウォーハンマーを、シルヴァレンからレイピアを譲り受けることができたのですが。
強敵現る!
PL「ここで砦の門を開けるより、狭いけど右手の塔の出入り口を開いた方がよくない?」
PL「そうねぇ。右手の塔に向かってみるか」
トビン「じゃ、右奥の扉を〈捜索〉調べるよ。コロコロ、達成値10」
PL「え?10?ありえないでしょw」
トビン「だって10なんだもん……」
アングリフ「では開けてくれ。」
トビン「じゃ、ガチャリと」
DM「開きません。鍵がかかっています」
トビン「コロコロ。〈解錠〉で達成値14。(´・ω・`)」
DM「開きませんね。」
PL「あれ?トビン、失敗したの?」
ヴィヌク「そういえば、牢獄の門番から奪った鍵束があったのでは……」
トビン「――じゃ、それを使ってみます」
DM「開きましたw」
トビン「あれぇ、失敗したと思ったのだけどやっぱり成功してたYO!と〈手先の早業〉でごまかすw」
PL「嘘をつけwww」
今一頼りないローグ枠でごめんなさい。く(;´Д`) 実はトビンの〈解錠〉の技能修正値は+10。(種族+2、盗賊用具+2、能力修正+5で)ランク1しか入ってないのは内緒ですw
ここからはパックス=タルカスの右手の塔になっているはずです。
まずはアングリフが前に立ち、扉を開けて中を見てみます。
部屋の中は、数脚の壊れた椅子とボロボロになったテーブルが転がっており、誰もいないようです。壁は漆喰が剥がれかけて中の材質が剥き出しになっていて、床は泥で汚れています。
また、部屋の向かい側と右手側には両開きの扉が見えますが、扉には両方とも何か刃の付いた武器で傷つけられた跡が何カ所も確認することができます。
トビンが扉を調べると、向かいの扉には鍵がかかっていることがわかりました。続いて〈聞き耳〉を行ったところ、両方の扉の向こうに生き物のけはいを感知することができました。
トビン「――という状況なんだけど、どうする?」
ラド「両方に敵か。挟み撃ちにされるとマズイな」
フリン「奥からもまた追っ手が来るぞ」
ヴィヌク「ぐずぐずしてられん。よし、奥の扉に向かうぞ。どぶドワーフの地図通りなら、扉に入ってすぐ左手の扉を開けることができれば、鉱山方面へのルートを確保できるはず!」
アングリフ「では、トビン。頼む」
今度は普通に鍵を使ったトビン。普通に開きます。
そしてアングリフが前に出て扉を開けました。
部屋の中は広くて奥行きがあり、右手と左手に扉が見えます。部屋の突き当たりには、木製のベンチが設置されており、そこに砦の衛兵のようにみえる大柄なゴブリンのような生き物が腰掛けていました。
???「やっと来たか。待ちくたびれたぞ!俺の名前はガラング、砦一の強者だ。この先へ進みたければ、俺を倒して行け!」
ラド「とりあえず、〈知識:自然〉判定、コロコロ、達成値25」
DM「ホブゴブリンのモンクですね」
PL「えー、ホブゴブリンが一匹?」
ヴィヌク「ホブゴブリンかどうかはどうでもいいです。重要なのは何を持っているのか!」
DM「素手ですね。鎧もないですよ、モンクですからw」
PL「どうやらさっきの追っ手の親玉みたいだな」
ヴィヌク「えー」
ヴィヌク、かなりがっかり。まだ暫くナイトガウン姿が続きそうな感じです。
アングリフ「ヴィヌク卿よ、我らは騎士。正々堂々と勝負しようではないか」
ヴィヌク「そうだな、よし!悪いが通してもらうぞ!」
シャキーンと、武器を構えるパーティ達。
ガラング「お、お前達。多勢に無勢とは卑怯だぞ!正々堂々と一対一で勝負しろ!」
PL「――といってもなぁ?」
PL「まぁフルボッコでしょ」
アングリフ「いや、騎士たるもの、挑まれた決闘は〈典範〉に従い、受けて立つ!」
PL「騎士って面倒なクラスだなw」
ヴィヌク「うむ。私はヴェルミナァルドと勝負したので、ここはアングリフに譲ろう」
PL「ウホッw」
PL「どんな勝負したんだかw」
PL「てか、ナイトガウンじゃ戦いたくないよねw」
PL「www」
ヴィヌク「決闘には立会人がいるの!」
アングリフ「では、私が行こう。で、マスター、私の馬も参加していいですよね?」
PL「うはっw」
PL「実はヘタレw」
PL「アングリフ、馬に乗ってないと弱いからw」
DM「サシの勝負なのだから駄目でしょwww」
アングリフ「ですよね……。では戦う前にラドにタッチして強化魔法を――」
ガラング「おい!一対一の勝負に変な真似はするな!」
PL「ばれてらw」
ようやく覚悟を決めたアングリフ。
10フィートほど前に出ると、ロングソードを抜き騎士の剣礼をします。
戦闘ラウンド開始です。
アングリフ「我が名はアングリフ・ブライトブレイド。勝負だ!ガラング!」
ガラング「来い、騎士よ。ふふふ、私が見えるかな?」
ガラングの姿がぱっと消えたかと思うと、いきなりアングリフの背後に現れ、恐るべき速さで拳を打ち出します。
PL「すげー!?テレポートした!?」
DM「――と拳をアングリフに、と思ったけどこれでアクション終了だった」
PL「チャンスだ!」
ヴィヌク「アングリフ、後ろだ!」
アングリフ「む!?そこか!とロングソードで攻撃、"防御的戦闘"で戦います」
PL「怖いの?」
アングリフ「いや一応。《攻防一体》で5点ACに入れて、攻撃。コロコロ、AC18、命中で、ダメージ15点。2回目、AC12。ミス」
トビン「ボクは暇だからヤジでも飛ばそうかな?」
DM「戦闘に参加してないので、罵りは使えないからwフリーアクションしか取っちゃダメ」
トビン「えー、そうなの? 罵り能力の使いどころで、逆上させて敵のAC落とせると思ったのに……」
さて、ガラングの番です。
ガラング「お前の攻撃は、もはや見切った! 《朦朧化打撃》!コロコロ、AC22まで」
アングリフ「当たらないw」
ガラング「何ぃ!?」
PL「www」
アングリフ「では、《強打》5点入れて、コロコロ、AC24まで命中!ダメージ16。二回目がAC15、ミス」
ガラング「なかなかやるな。ならばこれならどうだ!」
DM「アングリフに近接接触AC21まで、命中。組み付きするのでガラングの判定値、26」
アングリフ「コロコロ、私は達成値23。"Honor Bound(名誉の束縛)"を使っても25か……負けた」
ガラングはアングリフに飛びかかり、組み付きました。
ヴィヌク「何であいつら、抱き合ってるのだ!?」
PL「ヴィヌクにとっては悪夢のような光景の再来かもwww」
PL「wwwww」
ヴィヌク「ここは、こういう奴らの巣窟なんだよ!」
PL「www」
アングリフ「組み付き状態だから命中判定に-4か。スパイクドガンドレッドで殴ります。AC19まで、命中。ダメージ9点。」
ガラング「締め付けてやる!コロコロ、難易度21で対抗組み付き判定をどうぞ」
アングリフ「コロコロ、達成値28。余裕!」
ガラング「もう1回、締め付け、コロコロ、今度は-5ペナルティで、ダメだ、低い。失敗」
PL「抱き合って何やってるのだかw」
PL「www」
アングリフ「そろそろ我らに友情が芽生えたりしない?」
PL「するのか?www」
PL「愛情かもwww」
アングリフ「ガラングよ。お前とはこんな所でなく、夕日差す河原で勝負がしたい」
PL「何で河原www」
ガラング「お前とはこんなところで出会うべきではなかったな」
アングリフ「俺もさ」
PL「おいwww」
PL「いいのか?www」
DM「〈交渉〉で振ってみれば?」
ゴールドムーン「他の人は参加できないよね」
フリン「拳を交わし合った者達だけがわかるw」
PL「w」
何だかノリでとんでもない展開になってしまいそうな雰囲気の中、
アングリフ「強敵と書いて"トモ"と呼ぶ。お前なら、ヴェルミナァルドの配下にしておくのもおしい。どうだ?我がナイト・オヴ・――に入ってはみないか?」
PL「ガウンwww」
PL「www」
アングリフ「ちなみに、〈交渉〉判定、コロコロ、達成値25」
DM「それは成功したようですよw」
ガラングは組み付いたまま、ヴィヌクの方をチラッと見て、
ガラング「ナイト・オヴ・ガウンには入るつもりはない」
PL「ですよねwww」
ガラング「だが、お前とここで戦い果てるのは惜しい。わかった、アングリフといったな。お前との戦い、またの機会に預けておこう」
そう言って彼は組み付きを解除すると、またもやふっと姿を消します。
部屋に彼の声が響きます。
ガラング『ここは通してやろう。この先に捕虜達が待っている』
PL「どちらかというと上手く言いくるめられて逃げられた気が――」
ヴィヌク「俺の装備……。orz」
ガラング『そちらの下着だけの不憫な騎士には、この風のガラング様のマントをやろう』
PL「おおw」
ガラング『平原人の奴隷達はすぐ左手の扉にいる。だが、気をつけろ。この先は、お前達にとって最大の障壁が立ちはだかる。アングリフ、お前と生きて再び拳を交えようぞ! ではさらばだ!』
その声と共に、彼の気配は一着のマントを残して消えていきました。
PL「惚れたwww」
PL「風のガラング、カッコイイw」
ヴィヌク「なんて優しい男なのだ! 俺、今度からドラゴン軍攻撃できなくなるよ――」
PL「ていうか、その見苦しいナイトガウン、貰ったマントで隠せよw」
シルヴァレン「ヴィヌク卿って男に好かれるタイプですねw」
PL「www」
ラド「そのマントには何か効果あるの?風のガラングに対する〈交渉〉判定に+10とかw」
DM「ただのマントw」
PL「うはっwww」
アングリフ「ガラング、奴の名は覚えておこう」
フリン「やれやれじゃわい」
ラド「どうも、前々回からガチホモ臭が続くなぁw」
PL「www」
フリン「ほれ、いくぞいくぞ」
ホブゴブリンのモンク、風のガラングから得た情報によれば、左手の扉には連行されて奴隷となった人々が捕らわれているようです。
ゴールドムーンの癒しの力を受けて回復した後、罠かもしれませんが、アングリフとゴールドムーンの強い希望によってガラングの言葉を信じてみることにしました。
トビンが扉を調べ、〈解錠〉もとい、持っていた鍵束を使って解錠し、扉を開け中の様子をうかがいます。
部屋は伽藍とした薄暗くてかなり大きく、部屋の奥まで見ることができません。しかし、ガラングの言ったとおり、部屋の中は、たくさんの人間の女性で一杯で、彼女たちは座っていたり立っていたり横たわっていたりして犇めいており、扉を開けたパーティ達を注意深く見守っています。
女性達「あ、あなたは、ゴールドムーンさま!?」
静寂を破り、近場にいた一人の女性が、パーティの中に彼女の姿を見つけ、声を上げました。
ゴールドムーン「如何にも。私は平原の民、ケ=シュ族が長、ゴールドムーン。皆さんを助けにきました!」
彼女がそう言った瞬間、かん高い歓声と興奮の波が、春風のごとく部屋の中を伝わって広まります。
平原の民の女性達『ゴールドムーン!ゴールドムーン!ゴールドムーン!』
ゴールドムーン「静かに!」
彼女の一声に、再び静寂が訪れます。
ゴールドムーン「安心してください、あなた方の子供達はすでに救出しています。ここから一緒に逃げましょう!」
平原の民の女性「姫様、ですが夫達がこの奥の扉の先にある鉱山に捕らわれて働かされているのです!」
アングリフ「よし、扉を開けて夫たちも脱出させよう!」
平原の民の女性「鍵がかかっていて、私達には開けることができないのです」
トビン「OK!扉を開けるね」
ヴィヌク「ちなみに、扉の先には敵はいるのか?」
平原の民「見張りのドラコニアンがたくさん」
フリン「たくさんって、どぶドワーフかw」
シルヴァレン「ボスみたいなのはいるのか?」
平原の民「ボスはヴェルミナァルド様よ」
フリン「おっきいボス、何人いる?」
PL「www」
平原の民「おっきなドラゴンみた」
PL「ちょっとまて。ホントにどぶドワーフの女が混じってるだろw」
DM「気のせい、気のせいw」
PL「www」
フリン「おっきなドラゴンみた?この先で!?」
脱出路の先で
トビンが出目20で扉の〈解錠〉を試みた結果、達成値30で鍵開けには成功しました。
トビン「開いたよ!」
アングリフ「よし、ちょっと外の様子を調べてくれ」
トビン「〈聞き耳〉判定、達成値24、ドラゴンやドラコニアンに対しては26(レンジャーの得意な敵)」
ドスン、ドスンという物を打ち砕く音。スズズー、ズズズーと物を引きずる音。そして「もっと働けぇ!働けぇ!バシンッ!バシンッ!」と何者かがムチを振るう音が聞こえてきました。
フリン「ドラコニアンかのう?」
トビン「では、少し扉を開けてチラッと外の様子をうかがうよ!」
扉を開けると最初に感じるのは鼻を衝く硫黄の臭い――。
そこはパックス=タルカスの裏手にあたる切り立った崖で囲まれた広い場所でした。
部屋の至る所から高温の煙が上り、この谷の中で畝っています。
また、土と煤に汚れたボロ布を着ているどぶドワーフ達が、何人かのグループに分かれて、赤い岩石をハンマーで砕いたり、奥の方に砕いた砂利を運んだり、奥の炉の中に入れたりしています。
そこで彼らを見張っているのは、バース・ドラコニアンです。鞭をどぶドワーフ達に振るいながら、彼らの監督をしています。数にして6匹が確認できます。
トビン「――ということなんだけど」
ゴールドムーン「我々の夫達も鉱山の奥の方からこちらに向かっているでしょう」
アングリフ「だが、ドラコニアンが邪魔だな。倒すしかあるまい」
PL「どぶドワーフはどうする?」
PL「ここはまたフリンに女装の――」
フリン「もうしてないわいw」
PL「www」
戦闘ラウンド開始です。
トビン「では扉の隙間から〈隠れ身〉しながら近場のドラコニアンを狙う。コロコロ、AC32まで。命中、ダメージ10点」
ドラコニアン「ギャ! 敵だ!どこだ!?」
トビン「一応〈隠れ身〉してるので〈視認〉してください。こっちは戦闘中なので、-20のペナルティで達成値19に落ちているけど」
ドラコニアン「コロコロ。達成値22、成功。お、あそこだ!あそこにいるぞ!」
トビン「気づかれちゃった!」
1ラウンド目。
シルヴァレン「私は扉越しに撃ちます。コロコロ、AC21まで、命中。ダメージ3点」
ヴィヌク「そういや、俺。まだダメージ食らったままだった――」
ゴールドムーン「ではヴィヌクさんに、キュア・モデレート・ウーンズ!コロコロ、18点回復です!」
ヴィヌク「おお!素晴らしい!これで前に出ることができるかも」
続いてトビンが、まだちゃんと開いてない扉をバンッと開けます。
トビン「ボクはもう一度、ドラコニアンを攻撃。コロコロ、AC16まで。ハズレ。うーん、とりあえず移動アクションで扉を開けるので、後はアングリフよろしくw」
アングリフ「よし。まずは移動して外に出て、剣礼をする。我が名はアングリフ・ブライトブレイド」
ドラゴニアン「だから何だ?」
アングリフ「いや……」
PL「ごもっともwww」
アングリフ「くそっ!貴様らのような奴は、我が槍の一突きを食らうがよいわっ! 《強打》3点、《攻防一体》3点入れて、コロコロ、あぁ……ちきしょう」
出目がしょぼくて、悲痛な声を上げるアングリフ。
ドラコニアン「ギャハハハ、なんだその攻撃はw」
フリン「ではどぶドワーフにフリーアクションで呼びかけるぞ。どぶドワーフども!反旗を翻すのじゃ!」
ヴィヌク「この状況では無理でしょw」
フリン「ぬしらの仲間もすでに反旗を翻しているぞ!逃げるんじゃ!」
PL「やっぱり女装して叫ばないとw」
PL「フリ子でーすって出てかなきゃw」
PL「www」
どぶドワーフ達「……」
PL「無視されているw」
フリン「――では、弓を撃つぞ! コロコロ、AC24まで、命中。ダメージ4点」
フリンの一撃で、トビンとシルヴァレンからダメージを受けていたドラコニアンはたちまち石化します。
PL「バースだからな」
フリン「見たか!どぶドワーフども!ワシらにかかればこうじゃ!」
PL「フリン楽しそうw」
次はドラコニアン達の攻撃です。
まずは近場にいた一匹がアングリフに突撃をしかけてきました。
アングリフ「では機会攻撃。AC24まで、命中。ダメージ15点」
ドラコニアン「くっ!この人間、さっきの攻撃と違う!コロコロ、AC23まで。命中!ダメージ4点」
次の一匹は、ドワーフの方に駆けてきます。
ドラコニアン「俺はそっちのドワーフにロングソードで攻撃だ。コロコロ、AC23まで。命中!ダメージ4点」
フリン「あたった。HPが84に……」
トビン「全然効いてないじゃんw」
さらに一匹が、アングリフに突撃してきますが、彼はひらりとかわし、攻撃はあたりませんでした。
ヴィヌク「ロングソードを持ってるって? よしよしw」
やっとウォーハンマーからまともな武器に変更できそうで喜ぶヴィヌク。
ヴィヌク「では、私の攻撃だ。アングリフの前のドラコニアンに攻撃。コロコロ、AC24まで。命中!ダメージは……4点」
PL「しょぼっw」
DM「ちょうど死にました。ドラコニアンは石になりますよ。武器に反応セーヴを――」
ヴィヌク「ウォーハンマーだから、打撃武器なので石化には取り込まれないw」
DM「あそうですね。失礼」
ヴィヌク「早くそのロングソードを寄こせ!」
DM「ロングソードは石に取り込まれてしましたw」
PL「うはw」
ヴィヌク「んなっ!」
ここで、1ラウンド目が終了――ではないようです。
エーベン「助けに来たぞぉ!」
突然NPCのエーベンが走り出し、扉から出ると、ドラコニアンには目もくれず(彼らは攻撃してこないのですが)、叫びながら、男達が捕まっている鉱山の方に全力移動をします。
PL「えーっ!」
PL「ドラコニアンから攻撃受けないの?」
DM「さぁ?( ゜з゜)」
PL「いよいよ裏切りかw」
ヴィヌク「え、エーベン、無理するな!」
フリン「エーベン、迂闊じゃぞ!」
PL「それは確かに迂闊だw フリンに背を向けているwww」
PL「うはwww」
2ラウンド目。
シルヴァレン「では移動して、フリン越しに近くの敵に攻撃」
フリン「このエルフ、まさかワシの背中を打つんじゃないだろうな!?」
何だか、フリン。この砦に来ることになって、人間不信になっているようですw
皮肉なことに、エルフの王キス・カナンが人間とドワーフとエルフの友好の印に建てたこのバックス・タルカスの砦で。
シルヴァレン「この場合、ルール上当たらないのですけどね。コロコロ、AC24まで。命中。ダメージ13点」
シルヴァレンの弓で、また一匹、ドラコニアンが石になりました。残り、二匹です。
ラド「うーん、もうあまり呪文残ってないしなぁ。とりあえず、ライト・クロスボウを撃つ。AC18まで、命中。クリティカルしちゃった。ダメージは16点」
PL「呪文より効くのではw」
PL「たしかにw」
ラド「――クリティカル出したのにあまり嬉しくない」
続いてそのドラコニアンに、ゴールドムーンの放ったスリングブリッドとトビンが撃った矢が命中しますが、彼はまだ倒れません。
トビン「うーん、急所攻撃入らないとダメージ出ないよ」
アングリフ「私はエーベンを追いかけるぞ、後はトビンたちにまかせた!」
アングリフは、ドラコニアンの機会攻撃をかわしつつ、全力移動して奥のドラコニアンの方へ回り込み、叫びます。
PL「挟撃取るの?」
アングリフ「さぁ、敵を挟撃するのだ!エーベン!」
PL「うはっw」
PL「ワザとらしいw」
PL「なんという踏み絵的行動w」
エーベン「……」
突然のエーベンの不可解な行動に、パーティ達は驚きますが、彼が信用におけない人物であることを知っているのは、原作を知っているPLのみ。PC的には、彼の巧みな話術(〈交渉〉修正値+17)により仲間だと思われているため、流石に攻撃はできません。
フリン「ワシの番か!エーベンが!エーベンがやられてしまう!」
PL「何をいまさらw」
トビン「何を迷ってるのさw」
フリン「ワシは……、ワシはエーベンを、いやエーベンの隣のドラコニアンを攻撃じゃ!」
PL「ですよねw」
無意識のうちにエーベンを弓の目標にしかけるも、すぐに隣のドラコニアンに目標を変えるフリン。
フリン「全力攻撃。コロコロ、1回目AC17まで、2回目AC23まで、3回目はミス。2発命中。計ダメージ16点!」
DM「まだ倒れませんよ」
フリン「なんと!」
次はドラコニアンの攻撃。近い方のドラコニアンは、馬に乗ったアングリフに斬りかかります。
ドラコニアン「そこの騎士、邪魔だ!俺の剣の餌食となれ!コロコロ――」
アングリフ「では《騎乗戦闘》で避けます。〈騎乗〉判定、コロコロ、AC30まで」
DM「外れました…… orz」
《騎乗戦闘》
この特技は、1ラウンドに1回、戦闘で乗騎が命中を受けた場合、反射的に乗騎を乗りこなすことでその攻撃を無効化することができます。
具体的には〈騎乗〉判定を行い、その結果を乗騎のACに代替することができます。
もう1匹のドラコニアンは、ヴィヌクにロングソードで斬りかかりますが、命中はしたものの大してダメージは振るいません。
ヴィヌク「さっきゴールドムーンに治して貰ったから、ロングソードの一撃くらいじゃ死にはしない!目の前のドラゴニアンを狙ってコロコロ、AC23まで。命中!ダメージ8点」
彼のハンマーの攻撃がドラコニアンの脳天をかち割り、そのドラコニアンはすぐに石になって崩れました。
さぁ、残り1匹ということで、最後のエーベンの番です。
アングリフに挟撃をしろと言われた彼の行動に注目が集まります。
PL「どうするかが楽しみだなw」
PL「うんw」
彼はきょろきょろと辺りを見渡すと、空を指し、叫びます。
エーベン「あそこだ!」
DM「――といって彼はさらに走りだします」
PL「あ、逃げたw」
PL「あそこ?」
PL「何を指さしたの?」
赤い脅威、そしてドラゴン卿
シルヴァレン「空から、空から何か来るぞ!」
〈視認〉達成値26を出した、シルヴァレンが声を上げました。辺りはすっかりと日が落ちて空は暗くなっていましたが、"夜目"を持つ彼のエルフの目には、翼の生えた赤く巨大な生き物が、上空からこちらの方に迫ろうとしている姿が映っていました。
そして同時に、心臓の鼓動が早くなり、砦の中で感じた、あの途轍もなく恐ろしい感情が沸いてきます。
シルヴァレン「あ、あれはレッドドラゴンだ!」
パーティ「来たか!」
PL「赤竜エンバー、キタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!」
3ラウンド目、戦闘継続です。
フリン「ドラゴンじゃと!?」
シルヴァレン「エーベン、そっちは危険だ!と言って、ドラコニアンに攻撃。コロコロ、AC20まで。命中、ダメージ11点!」
シルヴァレンの矢で最後の一匹のドラコニアンが石になりました。
しかし、戦闘ラウンドは継続です。
ラド「うーん、魔法もうほとんど無いし、やることないじゃん!」
トビン「何が残ってるの?」
ラド「エヴァーズ・ブラック・テンタクルスだけ」
トビン「あの触手プレイ用の呪文かw」
フリン「飛んでいる敵には役にたたんぞ!」
ラド「いい加減、休ませてくれ……」
思えば、前々回のさらに前回、スラ=モリに来た頃から、ラドは呪文を覚えなおしてないような気がします。
PC的にはつい今朝のことなのですが、実は昨年の11月のセッションからなので、エライ昔です。
ウィザードの呪文:
D&Dのウィザードの呪文は、呪文レベル毎に1日に覚えることができる呪文の回数が決まっており、ウィザードは毎朝、その範囲で、各自の呪文の書に書いてある呪文を覚えることが日課となっています。
また一度覚えた呪文はその呪文を使用すると、8時間以上の十分な休憩を取って休んで、再び覚えなおすまで、使用することができなくなります。
結局、ウィザードは呪文が無ければただの人。ラドは何もできなくて防御専念。
次は我らがゴールドムーンの順番です。
ゴールドムーン「ドラゴンですか、どうしよう……」
ドラゴンによる畏怖。
ドラゴンがその能力を誇示すると、恐れを知らないケンダー以外は、その恐怖に打ち勝たなければなりません。
PL「意志セーヴ値が低い人に事前にリムーヴ・フィアーでもかけとく?」
PL「事前がけだとセーヴに少しボーナスが付くだけだ」
ゴールドムーン「使える呪文は……、ディスミサル、ディヴァインパワー、ホーリー・スマイト、レストレーション――」
ラド「(´・ω・`)まだ一杯使えるのだなぁ……」
ゴールドムーン「デイ・ライト、マジックサークル・アゲインスト・イーヴィル……」
ヴィヌク「おお!それがいい!それを私にお願いします!」
張り詰めた空気の中、ゴールドムーンがミシャカルのメダリオンを掲げて祈りを捧げ、ヴィヌクに近づいて手を当てます。
その瞬間、彼の周りが慈愛に満ちたミシャカルの聖なる力で満たされます。
ヴィヌクの半径10フィートにいる者は、ACとセーヴ判定に+2のボーナスを得、邪悪な者がこのエリアに入るには意志セーヴが必要となります。
ゴールドムーン「この者が女神ミシャカルと共にあらんことを!」
トビン「次はボクね。ドラゴン、何処?」
DM「まだ上空ですね」
ラド「でも次のラウンドにはすぐに攻撃が来るぞ!」
トビン「固まっていたらブレスを喰らっちゃうし、とりあえず移動して、ケンダー的好奇心から、矢を構えてドラゴンを探します」
アングリフ「では、私か。エーベン、待て!そっちは危険だ!」
PL「あくまでも、エーベンの邪魔をするのねw」
エーベン「邪魔をするな!」
アングリフ「ドラゴンが来ているのだぞ! エーベンを止めるため、回り込んで組み付きます!」
DM「じゃ、組み付きやって下さい」
アングリフ「まずはエーベンに近接接触、コロコロ。AC21まで、組み付き命中!」
DM「対抗組み付き判定を。こちらは達成値17」
アングリフ「コロコロ、達成値21!」
エーベンに見事組み付いて、彼を止めるアングリフ。
エーベン「うるさい!離せ!」
PL「また抱き合っているよw」
PL「何やってるのだろこの人達wドラゴンが来ているのにw」
PL「www」
フリン「わしの番か。組み付き中だと誤射で味方を攻撃できるよねw」
PL「いや、PC的には両方とも一応味方なのですがw」
フリン「ダメかw じゃドラゴンはどうなっとるんじゃ?」
フリンは空を見上げ、ドラゴンを探します。
鮮血色の燃える彗星の様に艶やかな翼と長い尾を持ち、パーティ達が砦の中で見たものとは異なり、若々しく逞しいドラゴンが、パックス=タルカスの砦の上空から、飛行速度を上げて、こちらへと近づいてきています。
そして、その竜の背には、黒い鎧甲で身を包んだドラゴン卿が跨っており、忌まわしい黒光りをしたメイスが、月の光を浴びで光っています。
フリン「奴がドラゴン卿――」
ヴィヌク「いや変態だ! アイツはガチだ!」
PL「www」
再び貞操の危機を感じたヴィヌクが思わず叫びますw
ラド「ヴィヌクに変態扱いされるとは、かなりの者と見える」
PL「たしかにwww」
フリン「トビン、前に出るんじゃない!」
トビン「えーっ!」
フリン「いや、ドラゴンのブレスに焼かれて黒コゲになって横たわるトビンを想像したら悲しくなってしまって――」
PL「それ、死亡フラグw」
トビン「やめてそれw」
PL「www」
フリン「ともかく逃げるんじゃ!DM、ドラゴンまでどのくらいの距離?」
DM「そうですね、220フィートくらいです」
ラド「ドラゴンなら1ラウンドで来るぞ」
フリン「よし、矢を撃つぞ。ワシが囮になる!コロコロ、ドラゴン卿にAC21まで。命中!ダメージ4点」
PL「4点……効いているかなw」
ラド「この、たった4点のためにパーティが全滅することにな――」
PL「うはっwww」
PL「いやぁwww」
ヴィヌク「私の番か。とにかく、皆固まってるとマズイよな」
PL「マジックサークルの呪文は失敗だったかなw」
ヴィヌク「まぁ私は動かない方がいいな。では、敵が攻撃範囲内に来たら殴るという待機アクションで」
さすがに220フィートも上空にいるとなると、前衛は何も手が出せません。
赤竜に乗ったドラゴン卿は、竜を象った兜の中から、辺りに轟く声を張り上げます。
ヴェルミナァルド「貴様らの抵抗もここまでだ!貴様らには我が女王の栄光を推し進めるために働く機会を与えてやったのだ!だが、貴様らは強情な愚か者だ!その報いは命で償って貰うぞ!」
そう言って、跨ぐ赤竜の向きを変えパーティの方に狙いを定めると、禍々しく黒光りするメイスを構え、
ヴェルミナァルド「余は男共を滅し、女共を滅ぼし、その子供も滅ぼしてやるわ!」
と叫び、ドラゴンを操って急降下を開始します。
その時です。
「私の子供!」
ヴェルミナァルドの声に反応するかのように、砦の方から空気を切り裂くような甲高い叫び声がして、同時に、砦の壁が打ち砕かれ、そこからもう一体の巨大な赤竜が姿を現しました。
「私の子供を返して!」
それは、あの赤竜マータフルール。
上空に舞い上がった彼女はその言葉を繰り返しながら、ドラゴン卿の乗った若い雄竜の脇腹に噛みつきます。
危ういところで身をかわす雄竜に、再び彼女の鉤爪が襲いかかりますが、彼はぐるりと体を捻って、自らの鉤爪で不意を突かれた同族の下腹をざっくりと掻き裂きます。
PL「体を捻っちゃだめだろw」
そうです。跨ぐ支えを失ったヴェルミナァルドは、そのまま下へと落下してしまいます。
もちろん大した高さではなく、ケガも無く着地をするのはお約束なのですが。
PL「えー、そこなの!?」
PL「空からおじさんが降ってきてもなぁw」
PL「とりあえず、ヴェルミナァルドに〈知識〉判定を!」
DM「では〈知識:宗教〉で判定してください」
ゴールドムーン「コロコロ、達成値12」
DM「12じゃわからないですね」
ヴィヌク「じゃ俺が。コロコロ、達成値24」
PL「おお!」
ヴィヌク「まぁ、奴の事はよく知っているのだが、俺は」
PL「爆笑w」
PL「おしりにあるホクロの位置とかまでw」
PL「うはっwww」
立ち上がるドラゴン卿ヴェルミナァルド。
黒い鎧甲で身を包み、胸には暗黒の女王タキシスのメダリオンが禍々しい輝きを放ち、手にはタキシスの祝福を受けたヘビーメイス、ナイトブリンガーと、鞭を持っています。
彼はタキシスの僧侶で、スマイト・グッド(善を撃つ一撃)を使います。
ヴェルミナァルド「我はドラゴン卿ヴェルミナァルドなり。貴様らに暗黒の女王様の力をみせてやろう」
トビン「平気そうだね……」
フリン「ヴィヌク、鞭じゃぞ!」
ヴィヌク「何でおれを呼ぶ!w」
トビン「そういう趣味だからw」
PL「www」
上空で二匹の赤竜が死闘を繰り広げる中、ラウンドが変わって4ラウンド目に突入します。
シルヴァレン「と、とりあえずドラゴン卿を攻撃。コロコロ、AC28は当たりですね」
DM「はい」
シルヴァレン「では、レンジャーの得意な敵の対象に人間も含まれているので、ヴェルミナァルドも人間だから、追加ダメージが入り、7点。続いて2発目、3発目当たりで、計22点」
PL「こえーw」
アングリフ「我々どうしますかw」
ヴィヌク「どおりで人間嫌いだとw」
PL「www」
ラド「とりあえず私の番か――」
PL「といっても使う呪文はあれしかw」
PL「触手プレイキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
ラド「はいはい、使いますよ。エヴァーズ・ブラック・テンタクルスをヴェルミナァルドが立っている辺りに」
うにょうにょうにょ──。
絵:ふー画伯
ラドがポーチから巨大タコの切れ端をヴェルミナァルドの立っている地面に放り投げつけ、何か呪文を呟くと、忽ちにドラゴン卿が立っている辺りの地面から、太い触手が現れて、そこにいる生き物に絡みつきます。
ラド「じゃ、駄目元で」
PL「案外、組み付かれたりしてw」
PL「変態が変態プレイに敗れるw」
PL「www」
ラド「と、とりあえず組み付き判定いきますよ。コロコロ、お。こっちは36」
DM「――ヴェルミナァルドの対抗判定は、失敗。組み付かれました」
PL「おおw」
PL「らめぇw」
ヴェルミナァルド「っぐ!何だ!?この気持ち悪いのは!」
ラド「まさか成功するとは思ってなかった。自分が怖い」
ヴェルミナァルド「くっ!せっかく私の番がまわってきたのにコレでは何もできんではないか!」
PL「うひゃw」
PL「ラド、グッジョブ!」
とにかく脱出を試みるドラゴン卿。対抗組み付き判定の達成値は14で、ラドの達成値は32。
ヴェルミナァルド「おのれ!全力攻撃扱い(1回の攻撃に付き1回の脱出判定が可)なので、もう一回じゃ!コロコロ、達成値26!」
ラド「うーん、負けた。脱出できましたよ」
ヴェルミナァルド「クソ。5フィートステップして触手の範囲から脱出する!」
ラド「で、ターン終了ですね」
ヴェルミナァルド「何もできなかった――。orz」
ゴールドムーン「では私。ドラゴン卿にむかってホーリー・スマイト!難易度18の反応セーヴをお願いします。ダメージは12ダメージ」
ヴェルミナァルド「コロコロ、ギャァ!落とした!」
PL「うひゃひゃwタコ殴り状態w」
ゴールドムーンの放つ、邪悪な者を瞬時に滅する神の鉄槌が、ヴェルミナァルドに振り下ろされます。神々しい打撃が、ヴェルミナァルドの体を打ち、その瞬間、彼の視界が闇に閉ざされます。
ゴールドムーン「セーヴ失敗したので、敵は1ラウンド盲目になりますので」
ヴェルミナァルド「真っ暗、何も見えん」
フリン「ミッドナイトを逆にされとるわwww」
トビン「ねぇねぇ、ミッドナイトを自分で喰らったってどんな気持ちなのw」
ヴェルミナァルド「何たる屈辱!」
トビン「これは急所攻撃でしょw 弓を撃ちます。ドラゴン卿にAC31までで命中。ダメージ15点。ついでにおじさんを《回避》指定しとくw」
トビンは盲目の彼に矢を放ちました。
アングリフ「私の番か」
アングリフはまだエーベンと組み付き合いの最中です。
アングリフ「とりあえず組み付き判定で、エーベンを押さえ込む」
PL「まだ抱き合ってたのかw」
アングリフ「ヴェルミナァルドは皆に任せた!俺はエーベンを押さえる!」
PL「えーw」
アングリフ「では組み付き判定を。コロコロ、こっちは26」
エーベン「22。orz」
アングリフはエーベンを組み付き状態から寝技に持ち込、いや押さえ込みますw
エーベン「何をするのだ!アングリフ。私は被害を受けている奴隷の皆を助け出そうとしてるんだ!」
アングリフ「君の行動は信用できない!」
激しく見つめ合う二人。
ラド「こら。キャッキャウフフするのは後にしてくれw」
PL「たしかにw」
フリン「ワシの番をいくぞ!ドラゴン卿に向かって矢を放つ。一発目AC17まで命中。二発目、クリティカル。三発目はAC21まで、命中。ダメージは計36点!」
ヴェルミナァルド「ぐっ!何処だ!?卑怯だぞ!」
続いてヴィヌクがヴェルミナルドに近づきます。
ヴィヌク「ここで会ったが何とやら。"Strength of Honor(栄誉の強さ)"を使用して一時的に【筋力】を上げて、ヴェルミナァルドの前に移動して……」
PL「おおw直接対決!」
ヴィヌク「ヴェルミナァルドを触手の中へ突き飛ばし。対抗【筋力】判定。コロコロ、13」
DM「こっちは22で成功。突き飛ばされませんでした」
PL「うはw」
ヴェルミナァルド「ん!?その声はヴィヌク!」
ヴィヌク「この!寄るな!《英雄の逆上:Heroic Surge》を使って追加アクションで殴る!」
PL「www」
ヴィヌク「コロコロ、AC17。盲目だから当たりですよね。ダメージ10点」
ヴェルミナァルド「ふごっ!何故私を拒む!」
PL「うはwww」
さぁ、5ラウンド目がやってきました。
シルヴァレン「ドラゴン卿の前に来て、弓を撃つ。一発目、失敗。二発目、ク
リティカル。ダメージ11点。三発目――」
DM「はい。11点を喰らうとですね。彼はヴィヌクの方へ倒れてきます」
ヴィヌク「え!?」
ヴェルミナァルド「う、後ろから撃つとは――」
無意識のうちに、彼を抱きかかえるヴィヌク。
ヴェルミナァルド「ワシは……、ゴフッ! お前と、も、もう一度……、一対一で、戦い、たかったのに……」
ヴィヌクの腕の中でガクッと息耐えるヴェルミナァルド。
周りでその様子を見ていたドラコニアン達が叫びます。
ドラコニアン「ヴェルミナァルド様ァ!!」
それと同時に、上空では二匹の赤竜が互いを傷付け合いながら絡み合ったまま、切り立った山の斜面に落下していきました。
凄まじい音を立てて斜面にぶつかる二匹の巨体が、辺りの大地を振るわせ、近くにいた逃げ惑う平原の民たちを巻き込んで、崩れる土砂の中に消えていきます。
その様子を驚きながら見ていたパーティ達は、土砂の中に消える民達の中に、不思議な男がいたような気がしました。
PL「緑宝石っすねw」
PL「しかし、我々は何も知らないはず」
ラド「では〈知識〉判定、コロコロ……ダメ。目が悪い。私も知らないや」
フリン「はて、何か胸に緑色の宝石をした男を見た気がしたが――」
アングリフ「そんなことより倒したぞ!ヴェルミナァルドを倒したぞ!我々の勝利だ!」
その声を聞くと、周りのドラコニアン達は、怯えながら四方に散って行きます。もう敗走を始めるのも時間の問題でしょう。
PL「そういえば、エーベンはどうしてるの?」
DM「エーベンは、ドラゴンが倒されたのを見ると、深いため息をついた後で、
君達の方を見て、ニコッと笑います」
エーベン「流石、私の見込んだ者たちだな。私が奴隷を解放させに行くまでもなかったよ」
DM「――と〈はったり〉を使用して再び君達に取り入ろうとしますよ」
PL「〈はったり〉見破ることができる自信がないw」
ヴィヌク「そんなことより、装備だ!ドラゴン卿の装備を剥ぐ!」
PL「www」
あの、ヴィヌクさん。あなたソラムニアの誇り高き騎士では――。
とにかく、トビンに"手伝って"貰って、後日ラドに鑑定して貰った入手アイテムは以下。
・ドラゴン・アーマー+2([火]抵抗強化)
・ナイトブリンガー(ヘビー・メイス+2、アンホーリー)
・高品質の鞭
・リング・オヴ・プロテクション+2
・手枷×2
・タキシスのメダリオン
アングリフ「よし。皆、今の内に逃げるぞ!ここも崩れる!脱出路を確保するため、砦の門を開けるのだ!」
ヴィヌク「おう!」
しかし、じっと装備を見つめるドワーフがここに一人。
フリン「ゴクリっ」
トビン「?」
フリン「このメイス、誰も使わんよなぁ」
ゴールドムーン「不浄なものですから」
フリン「な、ナイトブリンガーを我が手に!」
PL「爆笑」
アングリフ「なにやってるのだ!?フリン!」
フリン「いや、そのナイトブリンガー、ワシが使ってみようかと……」
ヴィヌク「それは暗黒の女王の不浄なる祝福を受けた禍々しい武器だぞ!」
フリン「ワシは一言、このメイスを振りかざしながら、ミッドナイト!と叫んでみたかんじゃが……」
PL「www」
アングリフ「ダメだ!これは我らソラムニア騎士が預かり、然るべき所に持って行く!」
フリン「ちょっとだけ?」
アングリフ「ギロリ」
PL「笑w」
ラドのハンディハバサックに触らないように慎重にメイスを入れようとするアングリフ達を、名残惜しそうに見つめるフリンなのでした――。
ナイトブリンガー:
黒楢の柄と鋼鉄の頭を持ったこのヘビィ・メイスは+2の強化ボーナスを持ち、エルゴスの上位魔法の塔で黒ローブの魔術師により鋳造されたと言われ、常に禍々しい邪気(悪のオーラ)を放っています。
このメイスの攻撃をヒットさせ、フリーアクションで"ミッド・ナイト"と合い言葉を叫ぶと、犠牲者は難易度15の意志セーヴに失敗すると2d6分の間、盲目状態となります。
善の属性を持つ者がこのメイスを拾う場合、メイスを持っている限り、メイスは負のレベルを1つ、キャラクターに与えます。加えて、毎ラウンド、難易度20の意志セーヴに失敗すると、リムーヴ・ブラインドネスもしくはリムーヴ・カースをかけられるまで、盲目状態となります。
中程度の死霊術と強い悪の属性のオーラ。
キャスターレベル7、市場価格75312stl.、8ポンド
後で"War of The Lance Campeign Setting"を確認してみると、恐ろしいことが書いてありました。(;´Д`)
脱出
パーティ達は、パックス・タルカスの砦門の部屋にいました。
アングリフ「早く門を開けねば、数百人の平原人の男達が土砂に飲み込まれてしまう!」
ヴィヌク「この巻き上げ機か!」
ラド「時間がないぞ!」
フリン「どうするのじゃ!」
ホブゴブリン「私が手伝おう!」
アングリフ「その声は!」
パーティ一同『風のガラング!』
ここでホブゴブリンのモンク、風のガラングが颯爽と登場します。
PL「ガラング、カコイイ!」
PL「友情パワーだw」
DM「では、巻き上げ機を巻き上げる人を決めて下さい。ガラングの他に、もう一人、援護(エイド)することを許します」
フリン「じゃ、ワシが。コロコロ、18。成功」
ガラング「コロコロ、私の援護も13で成功だ」
フリン「じゃ、アングリフ頼むぞ!」
アングリフ「よ、よし。ここで失敗するわけにはいかない。我が名誉は我が命。我が名誉に誓って、"Strength of Honor(栄誉の強さ)"を使って(【筋力】を上げて)、コロコロ。援護入れて達成値21!」
DM「巻き上げ機は全然動きませんね」
PL「うはw」
PL「どうすんの?w」
「バシッ!」
アングリフの頬に、ホブゴブリンの拳が入ります。
ガラング「俺が戦った男は、こんなヘタレだったのか!?」
PL「うはw」
ガラング「アングリフ、お前の本当の力を出してみろ!」
DM「――といって、もう一度ガラングが援護。成功」
フリン「ワシももう一度。16、成功」
アングリフ「コロコロ、お!達成値26!」
DM「成功」
アングリフ「やったぞ!」
砦中に響く音を立てて、巨大な門が開き始めました。
肩で息をしながら、ガラングの方に白い歯を見せてニコっと笑うアングリフ。
絵:ふー画伯
ガラング「そうだ!それでいい。では又会おうぞアングリフ!!」
PL「何だか、忙しい奴だなぁw」
門が上がると同時に、避難してきた平原人達がどっと押し寄せてます。
エピローグ
黄昏。
秋の太陽が、そろそろ山の尾根の向こう側に隠れようとしています。
その麓の松の針葉樹の森の木立ちから見え隠れしているのは パーティ達が脱出させた八百人を超える避難民達です。
奇跡的な脱出をしてきた彼らは疲れと飢えを感じていますが、彼らの表情は明るく希望を持っています。
この小さい渓谷は夜になれば、ドラゴン軍の追っ手から避難民達を守ってくれるでしょう。
少なくとも、今夜は安全でしょう。
暫くは森で食べ物を探すことはできそうですが、冬が訪れが近いことは、肌を刺す冷たい風が教えてくれています。
いずれパーティ達は、避難民を率いて移動せざるをえないでしょう。
彼らの運命を背負い、パーティ達は何処へ向かうのでしょうか。
北には、敵の軍隊、そして確実なる死が待っているだけ。
南は、伝説のドワーフの王国トルバルディンがあるといいます。
空には、瞬き始めた星と共に、見事な銀の月ソリナリが沈もうとしていました。
婚礼
秋の最後の日は、暖かい南風が林間の広場に吹いていた
太陽が山陰に沈みつつ、雪を冠した頂に、
死にゆくドラゴンの炎の色を点すとき、
ゴールドムーンとリヴァーウィンドは結婚した
既婚の男女が新郎新婦のまわりに円をつくり、祝婚歌を歌う
未婚の男女は対になり輪の外で踊り、子供達は飛び跳ねながら騒いでいる
篝火は明々と燃え、歓声と音楽が夜空に満ち、銀の月と赤の月が空を照らしていた――
秋の黄昏の竜 完
Dragons of Autumn Twilight, The End.
To be continued ... Dragons of Winter Night!
あとがき: