はい、ドラゴンランス小説の久しぶりの新刊を、翌月に控えた11月の連休にドラゴンランスのキャンペーンを行ってきました。
今回は、『ドラゴンランス 城砦の赤竜』編の続きになります。
ちょうど、新刊の
"秘史"は戦記の頃のお話で、この
"城砦の赤竜"の直後の話なので、このキャンペーンは、良いおさらいになりそうです。
さて、現在のプレイヤー構成は次のようになっております。
フリン・ファイヤーフォージ
ドワーフのファイター8、Kさん
戦闘は容赦が無い頑固物のドワーフ。速射が得意。
D&Dは初心者ですが、D&Dミニチュアには相当入れ込んでたりw
アングリフ・ブライトブレイド
人間のファイター/ナイト・オヴ・ザ・クラウン、植埜さん
"My Honor is My Life!"が口癖の竜騎士を目指す本物のソラムニアンナイト。
突撃を得意とするチャージャーです。
クォリネスティ・エルフの〈太陽の評議長〉の娘ローラナを手篭にしています。
ヴィヌク・キル=キューミィー
人間のクレリック5/ファイター1/ナイト・オヴ・ザ・クラウン1、JarkJaxさん
アングリフと同じく、ソラムニアの冠騎士。
〈真の神々〉の探索をするアングリフの後を追ってパーティに合流。
パーティの回復枠ですが、癒しの力はゴールドムーンと違い未だに復活せず。
今のところ劣化ファイターどまり。
ラド・グエル
人間のウィザード8、ジョウセンさん
白でも赤でも黒ローブでも無い、〈大審問〉を受けてもいないはぐれ魔導師。
呪文選び3年、立ち位置8年とウィザード道を説く範囲攻撃の達人。
トビン・ディープポケット
ケンダーのレンジャー1/ローグ4/ハンドラー3、私
ドラゴンも恐れない非常に好奇心旺盛な小人族ケンダー。
パーティの雑務担当。得意技はスリ(ハンドラークラスの特徴)と、
ケンダーの遠近両用便利武器であるフーパックでの急所攻撃。
最近フーパックではダメージが出なくて、弓を欲しがってたりします。
ゴールドムーン
人間のクレリック、ふーさん
ケ=シュ族の族長の娘にして、善なる癒しの女神ミシャカルの僧侶。
前回から継続で参加してくれてます。
好きな武器はスリングで、得意技はホーリー・スマイト。
一緒に冒険しているNPCのみなさん
・リヴァーウィンド
蛮族の男。ゴールドムーンの相方。
・ティカ・ウィラン
ソレースの〈憩いの我が家亭〉の給仕娘。フライパンを持ったまま冒険に出ることに。
・ギルサナス
クォリネスティ・エルフの〈太陽の評議長〉の息子。ローラナの兄。
今回はPC6人+NPC3人の賑やかな9人パーティとなっています。
いやはや、人数増えるとレポートを書くのが大変で大変でw
それでは、今回も前回のお話から行ってみましょう。
前回までのお話
廃都ザク・ツァロスからソレースに戻ったパーティたちを待っていたのは、トード長官率いるドラコニアンの駐屯部隊だった。
捕らえられて一旦は奴隷鉱山に運ばれるも、クォリネスティの王子ギルサナスと共に脱出。
彼の故郷クォリネスティへやって来た彼らは、パックス・タルカスからの同胞の解放という任務を受ける。
秘密の道〈スラ=モリ〉を抜け、パックス・タルカスに向かった彼らを待っている脅威とは何か?
そして、ローラナとの恋のフラグが立ったアングリフの運命は如何に!?
出発
──というわけで、同行するギルサナスに導かれ、パーティたちはパックス・タルカスの砦へと向かうことになりました。
太陽の評議長「任務は大変重いものになるであろうが、無事成功することを祈っている。」
出発前にエルフたちが用意してくれたのは以下。
・エルフの非常食クィス=パ、人数分
・ライディング・ホース、人数分(アングリフとヴィヌクには軍馬を)
・小型サイズの高品質のライト・クロスボウ(トビン用、昨晩コッソリ頼んでおいたw)
いよいよ出発です。そこに、ポプラの木陰から一人の女性がアングリフに近づいてきます。
ローラナ「昨晩はありがとうございました。(熱い眼差しで彼を見る)」
アングリフ「いえ、騎士として当然のことをしたまで。」
ローラナ「これから行かれるのですね。」
見つめあう二人。暫しの時。
アングリフ「姫。我々はこれから危険な任務に立ち向かわなければなりませんが、貴方のために私はがんばります。」
ローラナ「アングリフ殿、貴方の行動によって人間とクォリネスティ・エルフの運命が変わるでしょう。」
そう言って、指から蔦の葉で出来た指輪を外し、アングリフに差し出すローラナ。
ローラナ「気高き騎士様、どうかこれをお守り代わりに持っていってください。」
それに答えるかのように、彼も懐からナイフを取り出すと、長い髪を一房切り取って、彼女に差し出します。
アングリフ「ありがとうございます。では代わりにこれを私だと思って持っておいてください。」
トビン「あの二人、何かあったの?」
ゴールドムーン「ラブ・ロマンスね。」
ヴィヌク「俺たちには無視か。」
フリン「ふん。まるでワシらには別の冒険が待っておるようじゃの。」
ギルサナス「キィー!ゆるさない!僕の妹に手をだしやがってーー!よし!出発だ!アングリフなんて置いて行ってやる!」
急いで出発しようとするギルサナス。後に続くパーティたち。
トビン「そいえば、指輪には魔法がかかってるの?」
DM「はい。愛という魔法がかかっていますw」
一同「……」
エーベン・シャターストーン
DM「えー、〈パックス・タルカス〉は、クォリネスティ・エルフの創始者キス・カナンが先導し、人間とエルフとドワーフたちが平和のために作った記念碑です。今はドラゴン卿ヴェルミナルドとレッドドラゴンの手に落ちています。」
トビン「キス・カナンって知ってるかな?"Kendar's Tails"でコロコロ……達成値16。」
DM「16ではわかりませんね。詳しくはキス・カナン三部作を参照してください。」
PL「参照って、小説かよw」
PL「邦訳されてないよねw原書で読めってか。」
DM「はいwでは、冒険の続きを──」
ギルサナスは、クォリネスティの森を難無く進んでパーティたちを導いて行きます。急流のわきに沿って南に下るに従い、水の勢いは増すばかり。常緑の木々が、道の向こうから迫ってきます。道は暫く進んで西に曲がり、やがて開けた場所に出ました。
その場所には、人間とホブゴブリンの死体が散らばっており、草は激しい戦闘で泥を被っています。
?「うぅ……」
100フィート先あたりからでしょうか。ホブゴブリンの死体の山の中から、うめき声と共に、人間の戦士が立ち上がり。パーティたちの方に手を振ろうとしますが、すぐに別の方向を指差して叫びます。
人間の戦士「あそこを見ろ!ドラコニアンがいるぞ!お前達、気をつけろ!」
人間の戦士が指差した先には、8体のドラコニアンが向かって来ていました。
ラド「あれは、バーズ・ドラコニアン」
ヴィヌク「石になるタイプだな。」
はい、ここで今日最初の戦闘開始です。
トビン「ええっと、馬に皆乗ってるので降りなきゃダメだよね。とりあえず〈騎乗〉判定。コロコロ……16。失敗したので移動アクション使っております。で、クロスボウの準備しておしまいかな。」
馬に(自分のアクションを使用しないで)素早く乗り降りするには、〈騎乗〉判定で難易度20が必要です。普通の〈騎乗〉判定と違い、重い鎧によるペナルティもあります。
DM「次、アングリフの番ですよ。」
アングリフ「うぬぬ。剣礼もしていないのに戦うわけは……」
ラド「いつもしてたっけ?」
アングリフ「うるさい!首に下げたローラナから貰った蔦の指輪を懐から出して祈り、相手に剣礼をします。」
ギルサナス「キィー!僕の妹に……」
トビン「アングリフが大事そうに首から下げてるもの、とても気になるね。戦闘で落とすといけないから僕が預かって……」
アングリフ「寄るな!ケンダー!」
フリン「みんな!ドラコニアンに集中するんじゃ!」
はい、戦闘を再開しましょうw
ラド「では、敵がうまい具合に固まっているのでファイア・ボールね。ええっと、効果範囲は半径20フィートの爆発。5匹を範囲に収めるのが限界かな。」
DM「バーズ・ドラコニアンはSR(Spell Regist:呪文抵抗)持ってますよ。SR8。」
ラド「コロコロ……全員抜けた。ふふふ、ビビらせやがって。」
トビン「おお!」
ラド「じゃぁ爆発をかわしたかセーヴして。反応セーヴ難易度19ね。ダメージはコロコロ……28点。反応セーヴに成功すると半分で14点。」
DM「うぐっ。コロコロ……、1匹だけ反応セーヴ成功。ええっと、4体灰になって消滅です。orz」
呪文抵抗(spell resistance)
一部の生物は呪文に対する特殊な防御能力を有しています。
術者が彼らに呪文をかけた場合、術者は術者レベル判定(1d20+術者レベル)を行い、その生物の呪文抵抗値以上を出さなければ呪文は効果を発揮しません。
ドラコニアン「おのれ!貴様達許さんぞ!」
ドラコニアンはパーティたちに向かってきます。
フリン「ワシは弓じゃ。〈騎乗〉判定失敗。移動アクションで降りて、標準アクションで反応セーヴに成功した奴に矢を放つ。コロコロ……29、命中!ダメージ10点。」
DM「はい……倒れましたよ。」
トビン「あと3匹か。じゃぁ僕も弓を。コロコロ……25、命中。ダメージ2点。急所攻撃乗らないからしょぼい。orz」
ゴールドムーン「あたしはスリングで……命中。ええっと、2点よ。」
アングリフ「来たな。ドラコニアンども、スピリッテッドチャージ!《猛突撃》で突っ込み、突撃ダメージ2倍。さらに《強打》を3点乗せて、3点分の命中判定修正値をダメージに追加。コロコロ……29、命中!ダメージ36点!」
DM「はいはい、死んだ死んだ。」
トビン「すげー。一撃だ。」
DM「ええっと、このドラコニアンは死ぬと石になるんで、その前に武器を抜けるか反応セーヴを。」
アングリフ「OK、コロコロ……18、成功。」
向かってきたドラコニアンを一撃でしとめ、刺したランスを素早く引き抜くアングリフ。
ヴィヌク「オレもやって来たドラコニアンをメイスで殴る。コロコロ……17、命中?」
DM「命中。」
ヴィヌク「よし、12点のダメージ。」
ラド「オレの番か。さっきのファイアボールで今日の仕事は終わったので、標準アクションで〈動物使い〉をして馬でもあやしておくよ。コロコロ、出目1。orz あと、移動アクションが残っているので伏せておく。」
フリン「何がしたいんじゃ、あの魔法使いは。」
アングリフ「さすが、アクションを残さない男、ラド。」
トビン「それ意味あるの?」
DM「一撃でもダメージを与えなければ!ドラコニアンはロングソードでそこの騎士(ヴィヌク)に攻撃します。コロコロ……14で当たります?」
ヴィヌク「AC24だし。」
DM「10も足りない、ハズレました。とりあえず5フィートステップで機会攻撃を受けないようにして下がります。」
フリン「よし、今度はワシの《速射》じゃ。3回攻撃。コロコロ……2回命中。ダメージ8点と9点。」
ゴールドムーン「私はまたスリングを、コロコロ……28、命中ね。ダメージ5点。」
アングリフ「私も攻撃。コロコロ……17、命中。ダメージ36点。」
DM「はい、死んだ。反応セーヴをば。」
アングリフ「コロコロ、セーヴ17、成功。武器は抜けた。」
最後の1匹を無事倒し、戦闘は終了です。
PL「余裕だったね。」
PL「石化して武器が抜けなくなるのは地味に痛いね。奴ら以外にも敵がいたら、武器を失うとかなり戦闘が厳しくなるよ。」
戦闘が終わると、先ほどの人間の戦士がパーティの方にやってきます。見たところ、全身は血まみれ。酷い傷を負っているようです。
人間の男「おお!君達無事だったか!」
フリン「おぬしは?」
ギルサナス「君は、エーベン、エーベン・シャターストーンじゃないか!」
エーベン「そういう君はギルサナス!生きていたか!」
再会を期して抱き合う二人。
彼はエーベン。ゲイトウェイ出身で、街が襲われてから山に篭ってドラゴン軍と戦っていました。そこへギルサナスが現れて、一緒にドラゴン卿の根城のパックス・タルカスを落とすことになりましたが、途中の峡谷で敵の襲撃に会い、失敗。虜になったところを逃げ出してホブゴブリンに襲われ、その戦いの最中、気を失って倒れ、気がつけば一人生き残っていたようです。
PL「エーベンか。うさん臭い奴だなw」
PL「だよねーw」
アングリフ「ええっと、私はアングリフ、隣のヴィヌクと同じくソラムニアの騎士。後は私の仲間たちだ。──といって、彼の目をじっと見つめて、彼が本当のことを言っているか〈真意看破〉します。コロコロ……、12。低い。」
パーティ「じゃぁ我々も……」
結果、ヴィヌクが16で最大。
DM「彼の目はキラキラ輝いていますよw」
ヴィヌク「良い目をしている青年だな。」
アングリフ「うむ。目をみればわかる!君は信用できる!」
エーベン「君達は、何処へいくのだ?君達がもしドラコニアンと戦っているのなら、私も同行しよう。君達の戦いは私の戦いだ。」
皆、彼の巧みな話術に乗せられていきます。
ゴールドムーン「それより、怪我をしているようですが、診て差し上げましょうか?──というわけで〈治療〉します。コロコロ……17です。」
PL「キュア・ライト・ウーンズの回復呪文じゃないのねw」
DM「ゴールドムーンには、おかしなことに彼は何処にも傷を負ってないことがわかりました。」
ゴールドムーン「変ね。でも頭を打っていて混乱しているのかもしれないわ。彼の真っ直ぐな目を見れば信用できるもの。」
PL「プレイヤー的には胡散臭くても、キャラクター的には信じちゃってますねw」
DM「エーベンは〈はったり〉技能の修正値+14もあるのでw」
PL「勝てねぇw」
PL「だめだこりゃw」
〈はったり〉
相手に〈はったり〉を行うときは、自分の〈はったり〉技能と、相手の〈真意看破〉技能で対抗ロールを行います。
〈はったり〉の技能修正値が+14もあるエーベンに対抗するには、たとえエーベンの出目が1でも、プレイヤー側は自身の修正値を加えて15以上出す必要があるのです。
そろそろ陽は落ち、森に闇が訪れます。
今夜はここで野営となります。
相変わらず目を合わせてくれないギルサナスと離れて座るアングリフの側に、エーベンが寄ってきます。
エーベン「ここだけの話だが、ギルサナスは敵のスパイかもしれんぞ。」
アングリフ「なに?」
エーベン「峡谷で襲われた時、彼はいなかった。エルフ達は盛んに指揮官の彼の名を呼んだが、それに答える声は聞こえなかったのだ。その後どうなったのかは、虜になったから知らないが──」
トビン「ねぇねぇ、エーベン。その指輪、良さそうなものじゃない?ちょっと見せて……」
アングリフ「トビン、ラドが魔法を見せてくれるって言ってたぞ。」
トビン「あ、そうなの?じゃいかなきゃ。チェッ、折角久々に〈手先の早業〉使えると思ったのに。」
夜は更けていきます。
食事が終わり、見張りを立て眠るパーティ。呪文の習得のために十分な睡眠が必要なラド以外がローテーションを組んで見張ります。
最初の4時間:トビン、フリン、ティカ
次の4時間 :アングリフ、エーベン、ヴィヌク
最後の4時間:ゴールドムーン、リヴァーウィンド、ギルサナス
なんだか、真ん中の4時間と最後の4時間のバランスが悪いような……。
たぶん、気のせい気のせいw
つのる疑惑、裏切り!?
さて、アングリフの番の時に事は起こりました。
エーベン「おい、アングリフ。あっちの方で音が聞こえたぞ。見てきてくれないか?」
アングリフ「何?それは本当か!?──と言って〈真意看破〉するけど……コロコロ。達成値14程度じゃ無理だ。」
DM「はい、彼の言ってることは真実に聞こえます。」
アングリフ「よしわかった。見てこよう。」
アングリフは、消えずの松明(エヴァー・バーニング・トーチ)を持ってエーベンが指差したほうに歩いて行きます。
アングリフ「〈視認〉します。コロコロ……、7。わからないな。」
DM「では、辺りの藪が揺れたかと思うと、得体の知れない大型の人型生物が現れ、いきなり襲いかかってきましたよ。」
アングリフ「ぬぬぬ!?」
ここで戦闘ラウンド開始。最初は敵の不意打ちラウンドなので、アングリフは行動できません。しかし、敵の攻撃はハズレ。急いでアングリフは軍隊式の口笛を吹き、敵がいることを皆に知らせます。
アングリフ「敵だ!」
さて、本格的に戦闘ラウンドに入ります。まずは、囲まれてしまっているアングリフの行動。
アングリフ「ええっと、まず剣礼。うーん、囲まれたので《攻防一体》で命中判定の修正値を全部ACの防御に回して全力攻撃、コロコロ……20と16。2回とも命中、ダメージ7点と6点。」
PL「剣礼なんてしてる割には余裕なさそうだねw」
ドラコニアン「よくもやりやがったな!」
PL「いや、あんたがやってきたんでしょw」
敵は、アングリフに全力攻撃を仕掛けます。
DM「爪、爪、噛みつき……。全部ハズレ。」
ここでやっと、一緒に見張りをしていたヴィヌクがアングリフの口笛の音で、敵が来たことを知ります。
ヴィヌク「!?敵襲だ!皆起きろ!エーベン、何をしている!皆を起こすんだ!」
怒鳴りながら、疾走して3倍移動してアングリフの方に近づくヴィヌク。
アングリフ「私は敵に攻撃、コロコロ……命中、ダメージを与えて、一旦下がります。機会攻撃を下さい。」
DM「コロコロ……、ハズレ。当たらないなぁ。」
敵は、逃げるアングリフを追いかけ、さらに囲んできます。
敵「俺たち、○ッターチームを甘く見るな!」
PL「ゲッ○ーチームって……」
PL「合体してみろよw」
トビン「え?ドラゴン?」
ここで、トビンが目覚めます。すぐさま武器を手に取り起き上がります。
敵はアングリフに組み付きます。
アングリフ「組み付き?では《組みつき迎撃》で機会攻撃を、コロコロ……17、命中。9点ダメージ。」
DM「組み付き失敗か。ではもう1匹も君を挟み撃ちにして組み付きを仕掛けますよ。コロコロ、接触だから命中。対抗組み付き判定を。」
アングリフ「コロコロ……30。」
DM「残念、組み付かれました。大型サイズですしね。締め付けによるダメージは7点ね。さらに3匹目が噛みつき、命中、4点のダメージですよ。」
アングリフ「うぬぬ……」
ここで、フリンが気がつき行動開始。
フリン「ワシは、すぐさま弓を取って撃つぞ!」
DM「ええっと、アングリフのところまで200フィートほど離れてますよ。」
フリン「大丈夫、《遠射》を持っているんで220フィートまで届くぞ。」
PL「すげーw」
PL「でも、今アングリフはエヴァー・バーニング・トーチを落として少し離れちゃってるから、彼周辺の明かりは"薄暗い照明"になっているよ。」
DM「20%でミスしますよ。」
フリン「大丈夫じゃ。奥の敵を狙う。コロコロ……命中。ダメージ4点。」
で、ゴールドムーンが目覚めたので、ラドを起こします。
ゴールドムーン「敵!?ラド、起きて!」
ラド「しょうがねーな……」
続いて、ヴィヌク、トビンは疾走し、アングリフの元に急ぎます。
目覚めたばかりのラドは、〈知識〉チェックで敵の正体を確認しますが、ダイス目が振るわずわかりませんでした。
ラド「まあいいや。アングリフに組み付いていない奥の2体に向かってファイアボールね!セーヴ難易度19で、ダメージは……30点でよろしく。」
DM「はいはい、1体は反応セーヴ失敗で30点ダメージ。もう1体は成功し半分の15点のダメージを受けましたよ。」
アングリフ「次は私の番。"Strength Honnor"を使用し、命中判定に+2のボーナス。そして、スパイクドガンドレットで組み付いている敵を殴ります。コロコロ……命中!ダメージ7点!2発目も命中、ダメージ7点。」
フリン「ワシも《速射》で全力攻撃じゃ。奥の敵に3回攻撃、コロコロ……、2発目が命中、3発目はクリティカルじゃ!ダメージは6点と、21点!」
DM「20%のミスチャンスも通しましたね。さっきファイアボール喰らっているし、敵は倒れましたよ!」
フリン「どんなもんじゃい。」
敵はアングリフに継続して攻撃しますがハズレ。もう1匹は全力攻撃で、爪が1回、噛むが1回命中。アングリフのHPはどんどん削られていっています。
ゴールドムーン「(ミニチュアを見て)この敵、ちょー悪っぽいですよね!とりあえずキモイからホーリースマイト!ダメージは18点。」
DM「ええっとセーヴ難易度は18?コロコロ……2匹とも反応セーヴ失敗。ダメージ丸々入りました。それと1ラウンドの間盲目になってしまいます。」
PL「アングリフを巻き込んじゃっているけどセーヴしなくていいの?w」
PL「ねぇねぇ、ホーリィスマイト受けてどんな気持ち?ねぇねぇどんな気持ち?w」
アングリフ「私はローフル・グッド(秩序にして善)!」
PL「えーw実はダメージ受けてるとかw」
ホーリースマイト
聖なる力を呼び降ろして敵を討つ呪文で、この範囲内の悪の属性の生物は術者のレベルに応じてダメージを受け、1ラウンドの間、盲目状態となります。
また中立の属性の生物に対しては半分の効果のダメージに落ちますが、悪の来訪者に対しては倍のダメージの効果があります。善の生物に対しては効果はありません。
相手は反応セーヴに成功すればダメージが半減されます。
次に、疾走していたヴィヌクが敵に接敵、《Heroic Surge》を使い追加アクションで敵を殴ります。
トビンは立ち止まり、弓で攻撃。敵は盲目状態のため、久々に急所攻撃が乗ります。
トビン「久々に急所攻撃キタ!奥の敵に攻撃、コロコロ……25、命中!ダメージ11点。」
さて、ずっと様子を見ていたエーベンが、ここでおかしな行動に出ます。
DM「えっと、一番後ろにいるのは誰かな?」
PL「フリンかしら。」
DM「ではここで、エーベンがフリンの後ろに回り込みますよ。」
フリン「なんじゃと!?」
ラド「とりあえず、私はマジックミサイルをアングリフに組み付いている敵に。ええっとダメージは16点。」
アングリフ「私もスパイクドガンドレットて殴る。コロコロ……17、命中、ダメージ9点。」
フリン「よし、ワシもアングリフに組み付いている敵に《速射》じゃ。」
アングリフに組み付いた相手を早く倒さねばと思ったフリン。このときはまだ、この行為が大変なことになるとは全く思っていませんでした。
PL「間違ったらアングリフに当たるね。この場合、何%の確率で当たるかな?」
PL「50%?ルールにないからマスター判断だね。敵が大型サイズだから少しボーナスくれるかも。」
PL「どうなのよ?DM?」
DM「じゃぁ50%で。」
PL「ですよね……。」
アングリフ「フリン、俺はお前の弓の腕を信じているぞ!」
フリン「よし、3回攻撃します。まず1回目、コロコロ……アングリフにハズレ。2回目……ギャー!すまぬ、アングリフに命中、ダメージ10点。3回目はコロコロ……敵に出目1でハズレ。、」
一同、爆笑w
PL「いやぁ、アングリフには命中して、敵には出目1かw」
PL「まぁ、ぶっちゃけ、こんなことだろうと思ったけど。」
フリン「取り返しのつかないことをしてしもうた……。」
PL「どっちを狙ったんだかw」
フリン「そ、そんなつもりは無いんじゃ!ほら、ベトナム戦争では味方の弾に当たった人も……」
混乱しているフリン、いきなり何を言い出すのでしょうかw
ゴールドムーンは、急いでアングリフの元にかけつけ、ヴィヌクは敵を攻撃し、ダメージ8点を入れますが、まだ敵は倒れず、しぶといです。
DM「ではエーベンの番ね。彼はフリンに背後からズバッと攻撃をしますよ。コロコロ…25、命中。ダメージ8点。」
フリン「ぐっ!いきなり何を!?」
PL「怪しい奴だと思ってたけど、やっぱりw」
そして、彼はこう言い放ちます。
エーベン「こいつは裏切りものだ!今、アングリフを撃とうとしたぞ!」
またもや、一同爆笑www
そうきましたかw
必死に組み付かれた相手に攻撃をしかけるアングリフたちの後方で、問題が起こります。
フリン「いきなり殴るとはゆるせん!ワシは血を見ると性格がかわるんじゃ!」
彼に反撃をするフリン。3回攻撃で1回命中し、8点のダメージをエーベンに──。
エーベン「痛!やりやがったな!俺は今確認したぞ!やはりこの裏切り者は殺してしまわないければならないな!」
PL「え?どうするの?これ?」
一気に険悪な雰囲気になる二人。
前方ではアングリフのところまできたゴールドムーンが癒しの力を使い、キュアライトウーンズでアングリフを回復。そしてヴィヌクの攻撃でダメージ12点を与えて、やっと敵を倒したところでした。
しかし、戦闘ラウンドは継続します。
エーベン「この人殺しめ!」
DM「エーベンはフリンに攻撃してきますよ。フリンは鎧着てませんよね、コロコロ……12、命中。ダメージ7点」
PL「マスター、他のNPCはどうしてるのさ?」
DM「ギルサナスもティカも寝てるんじゃないのかなー。」
PL「そんな馬鹿なw」
ラド「争いはやめるんだ!エーベン!フリン!」
フリン「ワシは、ワシは……どうしたらいいのかわからん!」
と、言いながらも5フィートステップで3回攻撃するフリン。1回命中、エーベンに5点のダメージ。
PL「いや、攻撃したらダメでしょw」
エーベン「やはり、こいつは人殺しだ!」
仲間のただならぬ雰囲気を感じて、ゴールドムーンとヴィヌク、トビンは急いで戻ってきます。
ラド「ええい、やめろ!グリッター・ダスト! ──セーヴ難易度17で二人とも意思セーヴを!」
痺れを切らしたラドが呪文を使い、彼らの辺りにキラキラ輝く金色の粉を出現させます。
。二人は意思セーヴ失敗。
エーベン「目がー!目がー!」
フリン「なんじゃ!何も見えん!」
ラド「落ち着け!目が見えないのは8ラウンドで治る!とにかく、二人とも武器を収めろ!」
かっこいいぞ!ラド!
前回はアングリフに美味しい所を持っていかれましたが、今回は大丈夫なようです。
ヴィヌク「よし、二人を押さえるぞ!」
トビン「アングリフー!早く戻ってきて!」
アングリフ「エヴァー・バーニング・トーチを拾って、よっこいしょ。」
ゴールドムーン「何やってるのよ!」
アングリフ「いや、暗いから。(暗視持ってないから見えないし)」
まぁ、そうですが……。
さて、一息ついて。
アングリフ「コホン。このような場合は、我々が典範に基づき、調停をせねばなるまい。」
ヴィヌク「うむ。」
では二人の言い分を聞きましょうか。
エーベン「このドワーフは俺に3発も弓を引きやがった!その前にも君達の仲間のアングリフを撃っているんだ。」
フリン「それは誤射だと言うとる!もー怒った!ワシはこのパーティを抜ける!」
エーベン「おい!このドワーフは逃亡する気だぞ!」
フリンの言葉を逆手に取って、誇張しまくるエーベン。
DM「さぁ、他の皆さんは二人に〈真意看破〉してもらいましょうか。」
ここで、皆〈真意看破〉判定を行い、嘘を言っていないかチェックしました。
まずエーベンの話に対しての〈真意看破〉の値は、アングリフの19が最大値で、目標値に足りず、皆看破失敗。エーベンの巧みな話術に皆、納得してしまいます。
次に、フリンの話に〈真意看破〉した結果は、ラドとヴィヌク以外皆成功で、フリンの言っていることが本当かどうかわからなくなってきました。
フリンは一応仲間なので裏切りはありえないですが、あの状況で誤解をするのはしようがありません。でもひょっとして……ってところでしょうか。
フリン「確かに矢を撃つべきでなかったのかもしれん……。じゃが、ワシは怪物を狙ったんじゃ!信じてくれ!皆、長い付き合いの仲間じゃないか!」
ゴールドムーン「はいはい、私は信じてますよ、フリンさん。」
アングリフ「私も、フリンを信じてる。」
トビン「大丈夫、僕も信じてるから。」
フリン「ワシは……」
フリンを気にして声をかける仲間の言葉が、感情がこもってないように聞こえるのは何故でしょうか。
トビン「まぁまぁ。明日も早いし、敵のアイテム漁って、さっさと寝ようよ!」
戦利品
・鋼鉄製のヘビーシールド……257stl ×3
・ダイアモンド、パール
・グラブズ・オヴ・デクスタリティ+2
・高品質のシーフツール
皆が寝静まるまで、フリンは寝袋の中で何やらぶつぶつと愚痴っていました。
フリン「あのエーベンのヤツだけは絶対に許せん。このワシが裏切りものじゃと?いつか誤射を装って……(ぶつぶつ)次の薄暗がりで……(ぶつぶつ)もう仲間から疑われるのは真っ平じゃ!!早くあのウソつきを殺して口を封じねば……(ぶつぶつ)」
いや、それは立派な
故意犯ですから!!
スラ=モリ、霊廟を駆け抜けて
酷い朝を迎えます。
皆無言で朝食のクィス=パを齧っているところにギルサナスが登場。
ギルサナス「いい朝だねぇ、さぁ出発しようか!」
パーティ「……」
出発して暫く歩くと、花崗岩の崖の下に出ました。ギルサナスが一人無言で歩み出て、着ているチュニックから小さな輝く宝石を出して、花崗岩の崖壁の窪みに押し込みます。
そして、エルフ語で何か呪文を唱えると、目の前の花崗岩の石の壁がすーっとスライドして音も無く開きます。開いた穴から一陣の風が吹き、パーティを通り抜けていきます。
ギルサナス「スラ=モリだ。」
入り口から入ると、狭い5フィート幅の通路が3つに分岐している場所に出てきました。
トビンが〈聞き耳〉するも、出目1。
トビン「うん。どの方向からも何も聞こえないな!」
PL「ホントかよw」
トビン「と、とりあえず右、右だ!右に進もう!」
さらに進みます。進むと、ずっと奥に続く広い回廊のような場所の一端に出ました。どうやら、ここは古代の大霊廟のようで、回廊には左右に納骨棺のようなドアノブの無い扉がずっと続いています。
トビンとヴィヌクが先行して様子を伺いますが、特に何も起きる気配は感じません。
大霊廟の奥まで進むと突き当たりにしっかりした扉がありました。
トビン「扉を〈捜索〉して〈聞き耳〉したけど……何もなさそうだ。」
ヴィヌク「じゃぁ、私が開けよう!」
ギギギギギー!
その時、大霊廟の左右にいくつも並んでいるドアがバタンバタンバタンと一斉に開き、中からゾンビ(ゴールドムーンが〈知識:宗教〉で確認した限り)が何十匹も出てきました。
エルフのゾンビが20体、人間のゾンビが20体、ドワーフのゾンビが12体います。
ここで戦闘ラウンド開始です。
ラド「馬を持って下がらなければ!やつらの餌食にされてしまう!」
トビン「マウントの呪文で召喚すればいいんじゃない?」
ラド「スクロール使うの勿体ない!ええい〈動物使い〉で馬を引いて逃げます……コロコロ、失敗。orz」
DM「残念でした。馬は恐怖を感じているのかぴくりとも動きませんね。」
ラド「ならば、《Heroic Surge》で追加アクション!もう一度〈動物使い〉……成功!」
ラドは、急いで馬を引いて奥の部屋に入ります。
ラド「みんな、部屋に逃げ込め!」
フリン「じゃぁワシも〈動物使い〉じゃ……、失敗。馬にも嫌われておるのかのぅ。」
一同「……」
アングリフ「では、私が馬を連れていこう。コロコロ……成功。全頭、奥の部屋に入れるぞ。」
皆、奥の部屋に逃げ込んだところで、扉を閉めてしまいます。
暫くガリガリと、ゾンビの爪で扉を引っ掻く音が聞こえていましたが、やがて音も消え、どうやらゾンビは戻ったようです。
石柱の間、トビン落ちる
ヴィヌク「さて、ここはどこなんだ?」
トビン「明かりを貰うよ、ちょっと見てくる。」
この部屋の空間に、二人の声が反響します。床の上に積もっている埃の量が、ここ何十年も生物が立ち入らなかったことを示しています。
部屋には、花崗岩で出来た石柱が10フィートごとに並んでおり部屋の奥に続いています。その先には2つの扉が並んでいます。
トビン「じゃぁ両方の扉を〈捜索〉して、〈聞き耳〉して様子を伺うよ。コロコロ……、うぅ目が悪いなぁ。」
DM「はい、特に何もありません。何も聞こえません。」
トビン「うーん、では左手の扉から開けます。」
扉を開けた先には10フィート幅の通路が伸びており、80フィート先で行き止まりになっています。右手の扉も開けてみますが、同じく80フィート先で行き止まりに。
ラド「どっちも行き止まり?」
トビン「そうみたい。隠し扉があるのかな。じゃぁ左の通路の先まで行って──」
DM「ふふふw はい、反応セーヴして、トビン。」
トビン「落とし穴かYO! ちぇっ。」
PL「DM、嬉しそうだなw」
DM「旨く引っかかってくれて嬉しいですw 50フィートの落下でダメージは5d6だけね、コロコロ……18点。」
トビン「イタタ……。てへっ☆落ちちゃったv」
血みどろになりながら、落とし穴から這い上がってくるトビン。
トビン「ゴールドムーン、治してぇ〜!」
フリン「やれやれ。どれ、今度はワシが"石工の感"で、右手の通路の先を調べるわい。」
石工の感
ドワーフが持つ種族特殊能力の一つ。石造りの構造物のおかしい所に気付く技能判定に+2のボーナスを得ます。またその10フィート以内に近寄った場合、自動的に〈捜索〉判定が出来きます。
フリンは行き止まりの先に秘密の扉が隠されていることがわかりました。
フリン「ワシの感もまだまだ捨てたものではないのぅ。」
トビン「しょぼん……。」
ここでエーベンがフリンを指差して一言。
エーベン「何だ!?あのドワーフは!ここに扉があると最初からわかってたんじゃないのか!?」
──と、パーティ内に疑惑と不審が駆け巡る中、物語は次回へと続きます!!