ついに我々がプレイしたD&D3.5版 冒険シナリオ『赤い手は滅びのしるし』の
キャンペーンも、今回で最終回を迎えました。
昨年の夏の顔合わせのためのプレセッションの開始から数えると全15回分、
途中、メンバーの入院などがあって休止した時期もありましたが、
1年4ヶ月という長期のキャンペーンを最後までやり遂げることができ、
まずは一緒に冒険してくれたメンバーと、
この一癖も二癖もあるメンバーに付き合ってくれたDMに、
心から感謝と御礼の意を述べ、
このプレイレポートを捧げたいと思います。
前回までのお話
竜魔王アザール・クルとの決着をつけるため、
パーティたちは彼らの本拠地、赤い手の寺院に乗り込む。
赤い手の大聖堂に響く戦いの咆哮!
突然動き出し、襲い掛かってきた5色のワイヴァーン!
この試練をパーティたちは無事、切り抜けることができるのか!?
そしてアザールクルを倒し、地獄へのゲートを開く儀式を阻止することができるのか!?
さて、パーティたちの運命は如何に!?
それでは最終回に行ってみましょうか。
PL「──と言いたいところなんだが、DMが来ないぞ!」
PL「なんだそれw」
PL「またかよw」
まぁプレイヤーはともかく、DMが来ないというのは、内輪向けセッションではたまに?あること。
しかし、今回はDM自称"最終回"のセッションの日ですぞ!
そんな余裕こいてキチンと終わるのか!?
まさか、パーティ全滅で無理やり終わらせるのか!?
と、とりあえずDMに連絡してみます。
DM『もしもし。ごめんなさい。シナリオを忘れたみたいで──。』
PL「マジかYO!」
PL「え?どうするの?今ドコなのよ?」
PL「今日、最終回だよね?ね?」
PL「じゃぁ俺が家近いからうちにあるの持ってくるから、早く来てYO!」
DM『──いや、取りに帰ってるんで……』
PL「ギャフン!!」
PL「今日終わるの?」
DM『ええっと、では新しく手に入れた宝物で先に買い物していてください。」
PL「え?僕らまだ敵の本拠地にいるはずなんだけど?」
PL「ていうか、ワイヴァーンとの戦闘始まったばっかりじゃん!」
DM『DMが許可しますから!!では──ツーツーツー。』
PL「はぁ。」
PL「しょうがない、適当に買い物済ませてお昼先に済ませておこうぜ!」
近所の定食屋にて。
DM「いやーごめんなさい。申し訳ない。」
PL「遅い!僕ら"もうワイヴァーン倒して"町に帰ってレベルアップと買い物してるYO!」
DM「……いいですよ。」
PL「いいのかよ!」
いやはや、言ってみるもんです。
かなり強引ですが各人のリアルな日程の都合もあるため、大聖堂でのワイヴァーンとの遭遇は、凄まじい激闘の末、パーティが死者も出ずに勝ち残ったことになりました。
その戦闘で、ジュニーニョが敵の術者にドミネートされてアルエイに抱きつき、危うく彼女のリング・オヴ・フェイスで真っ二つにされかかったとかw
──てわけで、最後の戦いに望むレベル10になったPCたちの構成は以下。
・アラストール(人間)/ミヤ
クレリック・チャーチインクィジター、回復役のパーティの紅一点。
死亡経験あり。メガネっ子らしい。ツンデレ。
・ジュニーニョ(人間)/ひげお
女泣かせの不粋のファイター&ダスクブレード。口癖は「自分不器用ですから。」
HP3桁、与ダメージ3桁を叩き出す頼もしい戦士。
実は【知力】修正+1の物知り。最近、魔法にも興味を持ってるらしい。
・フレリオ(エルフ)/店長
森エルフの故郷を勘当された、さすらいの肉体派モンク、裸族。
いつも前線に立って敵の攻撃を受けながす頑張り屋。
・バルタン/ゆづる
新たにホブゴブリン女装がコスプレレパートリーに加わったウォーロック。
交渉ならまかせなさい。得意技はセクハラ怪光線!
・フランソワ(人間)/しろがね
途中からパーティに加わったおフランス?がえりのローグ&レンジャー。
弓の名手。実はカール家のスパイ。果たして敵か味方か!?
実は、バルタンと並ぶヘンタイだとも噂が……。
・エルギアン(エルフ)/michi
最後は、この私。爆煙の力術士エルギアン・シルバーウィンド。
好きな呪文はファイアボール!破ってみせますスペルレジスト!
・DM
ご存知、ハラグロ植埜さん。
今度こそ、それでは最終回始まります。
赤い手の寺院再び
出発しようとするPCたちにジャルマース卿から連絡が入ります。
それはジュニーニョの頭の中に直接聞こえてきました。
声の主「You Got Mail!」
ジュニーニョ「む?」
声の主「そちらの状況はいかかがかですか?ジャルマース卿と共に心配しています。トレドラ」
ジュニーニョ「トレドラからの状況確認のメールが届いた。」
パーティ「今、買い物終わったところ。これから再出発すると報告してくれ。」
ジュニーニョ「あぁ、『万事抜かりなく進んでいます。ジュニーニョ』っと。送信。」
携帯メール感覚で、センディングの呪文による送信を行ったあと、いよいよ出発です。
エルギアンのテレポートと、フランソワのスクロールによるテレポートで、全員が赤い手の寺院の場所に転送されるはずでしたが……。
エルギアン「ふぅ。なんとか無事にテレポート完了。よしよしみんないるな。フランソワ組の方は?」
アラストール「こないわね。」
フレリオ「暫くまってみよう。」
フランソワ組の方はというと、
バルタン「よーし、赤い手の軍勢をいっちょもんでやるか!」
ジュニーニョ「ん?エルギアンたちはどこだ?」
フランソワ「すまん。テレポートに失敗したようだ……。orz」
竜煙山脈のどこかわからない場所に転送されていました。しょうがなく予備のテレポートのスクロールを使い、なんとか目的地に到着。
アラストール「遅い!何してたのよ!」
バルタン「こいつがさー、テレポートの呪文に失敗しやがって……」
エルギアン「──ったく、これだから、にわか魔法使いは。」
前回エルギアンが使ったテレポート、デノヴァーに買い物に行った帰りに失敗して近くの農家の納屋に転送されたのは内緒です。
さて、入り口の方を覗いてみると、今回はブラックスポーンが4体、見張りをしており、パーティたちが戻るのを待ち受けているようです。
まずはフランソワが買い込んだウェブのスクロールで入り口の扉の前を塞ぎ、その隙に敵を倒します。いくら敵の本拠地とはいえ、もうCR11程度の彼らには、ブラックスポーンの攻撃など怖くはありません。
倒した後、インビジビリティのポーションで皆姿を消し、入り口の扉から侵入します。
扉には罠が復活していましたが、フランソワの華麗な〈装置無力化〉で、たちまち解除。中へと入ります。フレリオは前回味を占めたのか、メルトゥ・イントゥ・ストーンの呪文で壁に溶け込みます。
先に行くのを焦るフランソワ。
さらに先の扉を開けようとしたとき、誤って罠を作動させてしまい、グレーター・グリフ・オヴ・ウォーディングが発動。音波による爆発を受けますが、なんとか反応セーヴでひらりとかわしました。
やっとワイヴァーンとの死闘を繰り広げた大聖堂に戻ってきました。
大聖堂の扉を潜った瞬間、インビジビリティが解除されます。
バルタン「なぬ?」
フランソワ「そういえば前回も同じことが起きたような……」
アラストール「扉には、透明化を解除する効力があるようね。」
エルギアン「しまった!インビリビリティ・パージのパーマネント化か。」
大聖堂には今は誰もいないようです。
攻撃呪文の爆風によって吹き飛ばされた長椅子、ワイヴァーンの鉤爪の跡が、ここで凄まじい戦いがここであったことを物語っています。
大聖堂の天井の穴から入り込む風の音が大聖堂に反響し、低いうなり声を上げて、天井から吊ってある竜の鱗や骨などをジャラジャラと鳴らし、複雑な音を発生させています。
通路は来た道しかなく、ここで行き止まり。奥に行く通路はありません。しかし、この先に奴らのボスが待っているのは間違いないでしょう。どこかに隠し通路があるはずです。
フレリオ「ちょっと、壁に潜って通路が存在しないか壁沿いを泳いでみるよ。」
フランソワ「私も壁沿いを〈捜索〉します。」
彼らの〈捜索〉によって、それほど多くの時間を費やすことなく、奥の壁の先に隠し通路を発見しました。
フランソワを先頭に、壁に埋まったフレリオ、ジュニーニョ、バルタン、アラストール、エルギアンと続いて入ります。
スポーンの巣
通路を少し進むと、先に大聖堂と同じくらい大きな空間が見えてきました。通路の出口には、謎のマークが描かれています。
フランソワ「じゃぁ、ちょっと行って見てきます。」
バルタン「大丈夫かよ?また爆発すんじゃねーか?」
ジュニーニョ「我々は少し下がっておこう。」
DM「では、見に行ったフランソワは意思セーヴをしてください。そのマークが輝きだし、何だかとても眠くなってきますよ。」
フランソワ「意思セーヴか……コロコロ。失敗しました。orz」
DM「あ、その位置からだと、ジュニーニョとバルタンも効果を受けますね。セーヴをどうぞ。」
バルタン「なにぃーー!」
ジュニーニョ「折角下がったのだが……」
どうやら、シンボル・オヴ・スリープの魔法の罠が仕掛けられていたようです。結果、フランソワ、ジュニーニョ、バルタンの3人が深い眠りへと落ちてしまいます。
エルギアン「まずいな。これは魔法以外の手段で目覚めることがなさそうだぞ。ディスペルは覚える暇なかったし。」
アラストール「しょうがいないわね。私のリサージャンスを使うわ。」
リサージャンズによる意思セーヴの再ロールにより、フランソワとジュニーニョはセーヴ成功(まだ寝ているが普通に起こすことは可能)、バルタンが再度失敗。
バルタン「OH!ノゥー!」
DM「と、そのとき先の空間の奥で何かが動き出す音が聞こえました。はい、戦闘ラウンドに入りましょうか。」
パーティ「え。」
さて、本日最初の戦闘開始です。
壁の中で呪文の効果を受けずに助かったフレリオ、まずは寝て倒れている仲間を守るため、部屋の入り口に躍り出て迫り来る謎の脅威に対して身構えます。
闇の中から現れたのは、緑色の怪物グリーンスポーンレザーフィーンド3体。それぞれ《一撃離脱》をしながら、フレリオに襲い掛かってきます。
フレリオ「くっ。ここは俺が引き受けた!」
その間に、パーティたちは寝ている仲間を起こします。アラストールはブレスを唱え、パーティたちにデネブの祝福を授けます。
ジュニーニョ「俺はいったいどうしてたんだ……」
エルギアン「ジュニーニョ、フランソワ、起きたか!?敵だ!」
ジュニーニョ「む!?」
フランソワ「そうか、あのマークで……」
その直後、彼らを守るように戦っていたフレリオが、スポーンの攻撃を防ぎきれずにHPが0以下となってしまい、倒れます。
フレリオ「後は……頼む……」
パーティ「フレリオ!!」
フランソワ「よし!ビナイン・トランスポジションのスクロールを使用!気絶しているフレリオと、気がついたばかりのジュニーニョを入れ替えます。」
ジュニーニョ「おお!後は任せろ!エンラージ・パーソンの《ポーション効果遅延》特技を即効アクションで起動!」
倒れたフレリオを入れ替わり、起きたジュニーニョがスポーンの攻撃を一手に引き受けます。後ろからは、フランソワの《速射》。奴らのブレス攻撃を受けながらも2匹を倒します。
エルギアンは倒れたフレリオにポーションを飲ませ回復、アラストールは残り1チャージとなったリサージャンスワンドをバルタンに試みますが、バルタンの再ロールはまたもや失敗。
敵は残り1匹となり、逃走し、部屋の奥の通路から出ていきました。
戦闘終了です。
バルタンにはディスペルマジックを唱えた結果、なんとか成功。簡単な回復のあと、用心しながら部屋の奥へ進みます。
洞窟の床にはびっしりとキノコが生えており、天井からは多くの鍾乳石が突き出ています。部屋の南には大きな穴が開いており、バルタンが潜ってみますが何もおらず、
念のため、エルギアンがウェブの呪文の蜘蛛の糸で塞いでおきます。そして、パーティたちは岩棚の段差を乗り越え、部屋の奥の通路を進みます。
ティアマトの心臓
通路の奥には、さらに部屋があり、丸い部屋の真ん中に円形の台座がみえます。祭壇は古いティアマトの図柄を模した彫刻が入っており、その台座から石造りのドラゴンの首が5本、天井に付けられた半球に向かって伸びています。部屋の中には、7匹のホブゴブリンの赤い手の僧侶と逃げたグリーンスポーンが待ち構えていました。
戦闘開始!
赤い手の僧侶「今こそティアマトさまへの忠義を果たすとき!かかれ!」
すぐさま、フランソワがスクロールからエヴァーズ・ブラックテンタクルスを使用。たちまち固まっていた彼らは、地から生えた触手に絡め取られてしまいます。
赤い手の僧侶「おのれぇ、動けん!」
1匹だけ逃れたスポーンがパーティに近づいてきます。それに対抗するように、バルタンが出発するまえに買っておいた懐の小袋マジックアイテムから召喚したクマがかかっていきます。
エルギアン「何かくる!」
アラストール「レイスよ!気をつけて!」
そのとき、通路の壁から非実体のアンデットが5体襲来!後ろにいたエルギアンやアラストールたちに襲い掛かります。
アラストールはスピリチュアル・ウェポンで、デネブ神の好む武器ダーツを召喚、レイスにぶつけます!エルギアンはレイスに囲まれるなか、なんとか〈精神集中〉をしてヘイストをキャスト。触手の組み付きを脱出した赤い手のクレリックたちはフランソワの《速射》を受け、撃沈。バルタンが出したクマはスポーンにやられて消滅。
しかしレイスの接触攻撃を受け、パーティの体力はどんどん減らされていきます。
アラストールがマス・キュアライトウーンズを発動し、スピリチュアル・ウェポンでレイス2体を撃破。残った1体はエルギアンがマジックミサイルワンドを使い攻撃します。
ここまでくれればこっちのもの、体勢を立て直したパーティたちはスポーンと赤い手の僧侶を倒していきました。
赤い手の僧侶「お、お前らなど、ティアマトさまの生贄になるのだぁーー!」
僧侶たちの血が祭壇に降りかかると、天井に付けられた半球にむかって伸びた竜の像からエネルギーが放出されてドクン、ドクンと半球が脈打ち出します。
戦闘が終了し、部屋を調べます。
部屋の奥の天井には大きな竪穴が開いており、上に部屋がありそうです。用心のため、アラストールがディテクト・イーヴィルを唱えると、人知を超えた悪の存在を感じて、気絶してしまいました。
アラストールの介抱の後、フランソワが部屋を調べると左手に隠し扉が見つかりました。
バルタンはプロテクション・フロム・イーヴィルの呪文をかけてもらい、部屋の奥の竪穴を飛んで登ってみます。上は少し明るくなっていて、なにか神殿のような作りになっており、何かが腐っている臭いがあたりに満ちています。部屋には霊のようなものがうようよと浮遊しています。
これはヤバイと感じたバルタンはすぐさまパーティのところにもどってきます。
念のため、ここはフランソワのウェブのスクロールで塞いでおきます。
とりあえず、フランソワの見つけた隠し扉の方に進むことになりました。
扉を開けた瞬間、またもや罠が発動。
DM「ええっと、扉の裏側にまた謎のマークが描かれていましたよ。
意思セーヴしてください。シンボル・オヴ・スペルロスト、失敗したら覚えている呪文やスロットが1つ減ります。」
PL「なにぃー!」
結局、皆セーヴ成功で罠を回避、しかし罠の解除に間に合わず、逃げ遅れたジュニーニョが再度罠の効果を受けてしまい、せっかく取得していたダスクブレードの呪文スロットが1つ消えてしまいました。
気をとりなおして先に進みます。
バルタン「俺の袋からまた動物を召喚するぜ!今度はトラだ!」
トラに跨りちょっと得意げなバルタン。
愛人のベッドルーム
通路の先の扉を開くと、かなり豪華な作りの部屋がありました。
どうやら重要人物の私室のようです。
床には分厚い絨毯、壁には燃える町の上空にいる五つ首のドラゴンの雄姿が描かれた壁掛けと、白銀の鱗を持ったドラゴンの無残な死体の上にとぐろをまいた模様の壁掛けがかかっています。
また部屋の隅には、天井付きの大きなベッドと、五つ首のドラゴンを模った見事な水煙管のパイプが見えます。
そして、部屋には背中から羽の生えた美しい女性(エリヌス)が二人いました。
女性A「あら?いい男がきたわ。」
女性B「まぁ、ステキな殿方たち。」
女性A「ねぇ、私達最近退屈してるの、遊びましょうよ!」
フランソワ「……。触手プレイをやらないか?」
パーティ「ぽかーん」
女性A「え?貴方刺激的ね!」
女性B「いいわ!この縄で縛って!」
アラストール「ヘンタイ!」
──フランソワの個人的な格好がわかったところで戦闘開始です。
まずはバルタンが、怪光線、命中!
女性A「痛いわ!」
女性B「トラのオジサンコワーイ!」
バルタン「がははwそれがすぐに気持ちよくなるんだよ〜w」
フランソワ「じゃぁ、私の触手プレイを受けてみろ!」
エルギアン「(この男、さっきの赤い手の僧侶で味を占めたな……)」
しかし、彼女たちはひらりと触手の組み付きをかわすと、ぱっ消えてしまいました。暫く待っても何もおきません。部屋には、フランソワの放ったエヴァーズ・ブラック・テンタクルスの触手がうにょうにょと動いているだけ。
とりあえず戦闘終了のようです。
棘悪魔
通路の別の部屋を探索します。
その部屋は八角形の部屋で、床の真ん中には何かの召喚円が、錬金術銀と冷たい鉄の象嵌を施したもののようです。部屋に入っても特に何も起きる事はないようで、別の部屋を探すことになりました。
フレリオが岩の中にもぐって壁沿いを泳いで探索したところ、やはり、通路の途中に隠し扉を発見。先に進むと、ひし形の部屋にでました。
その部屋の奥は高くなっており、ルーンのびっしりと書かれたのぼり階段がみえます。奥には、ドラゴンの鱗や骨で作られた5つの箱が壁際に設置されており、その中央には、背が高く肉付きの良い尻尾を持った全身から棘が生えている人型生物がいました。
やっぱり敵ですよね。ここで戦闘開始。
エルギアン「うーん、あいつはバーグドデビル、棘の悪魔だ!」
ジュニーニョ「どんなやつなんだ?」
エルギアン「名前しかわからん。」
まず敵はオーダーズ・ラスをキャストしましたが、皆意思セーヴには成功。
次にジュニーニョがスフィスト・エクスペディシャス・リトリートして登った瞬間、酸と火と氷と電気による壁が現れて、通りぬけようとした彼はダメージを受けます。
バルタンが次に出したライオンを行かせてみますが、即死。エネルギーの壁を通り抜けることができません。さらにサイを出して突撃させましたが、なんとかエネルギーの壁を通り抜けたものの、瀕死の状態になるわダメージは出ないわで……しょんぼり。
フレリオは側面の壁の中を通り抜け、エネルギーの壁の向こう側で出て攻撃。ジュニーニョも攻撃しますが、なかなかダメージを与えることができません。
ジュニーニョ「ぐぁー!」
デビルはジュニーニョに組み付き、体から生えた棘によるダメージを受け、さらに尻尾で串刺しにされます。
エルギアン「ジュニーニョたちを助けにいかねば!よし、向こう側に飛ぶぞ!ディメンジョン・ドア!」
エルギアンが唱えた呪文で、エネルギーの壁のこちら側に残されたメンバーがジュニーニョを助けに、向こう側に瞬間移動します。
バルタン「じゃぁ俺はディスペルマジックを敵にかけるぜ!」
結果は、成功。敵にかかっていたメイジアーマーを剥がすことに成功しました!
デビル「小賢しい奴らめ。瞬間移動だ!」
デビルはいきなり消えたかと思うと、アラストールの後ろに出現して、スコーチングレイを放ちます!
フレリオ「アラストール?」
アラストール「くっ。ま、まだ大丈夫よ。」
デビルはまだ彼らが生きているか確認するとそのまま姿を消して居なくなってしまいました。
ジュニーニョ「また逃してしまった。」
バルタン「きっと最後のボスの部屋で全員まとめて出てくるよ。それも回復して。」
さて、箱を今度は調べます。ディテクトマジックをすると青い箱が光ります。
〈捜索〉して箱を調べるフランソワ。鍵がかかっているようですが、〈解錠〉を試みても全く開きません。しょうがなく箱を壊して電気ダメージを受けたりしながら、全ての箱を確認。
戦利品
・青い箱
- +1ドワーヴンウォーアックス(アダマンティン)
- ディフェンディング・ウィップ
- ?ロッド
- 剣の鞘(スキャバー・オヴ・キーンエッジ)
- 箱を壊す衝撃でズタズタになったハンディ・ハバサック
- 同じく壊れたサークレット
- さらに壊れたリング
・赤い箱
- 袋(ブラックパールx7)
- ミスラル製の小箱(エメラルド×3、ダイアモンド×8)
- ポーション・オヴ・ブルズストレングス×6
- ポーション・オヴ・キュアモデレートウーンズ×14
- ポーション・オヴ・レッサーレストレーション×5
- ポーション・オヴ・シールドオブフェイス×4
・白い箱
- 銀貨12000枚、
- 金貨4500
- 白銀貨360枚
・黒い箱
- 宝石の入った袋×7つ
・緑の箱
- どこかの部族から略奪した芸術品が20点
どうやらここは赤い手の宝物庫だったようです。〈捜索〉しましたがこの先にはもう通路はなく、あとは、五つ首の祭壇があった部屋の竪穴を登るしかなさそうです。
念のため、前の部屋の召喚円を破壊し、忘れていた二人の女性のいた部屋も〈捜索〉しておきます。
戦利品
・女性の下着2枚
・壁掛け2枚
・水煙管
・鍵が5つ
PL「これ間違いなくさっきの宝箱の鍵だよなぁ。」
PL「いまさら鍵が出てきても……。」
PL「てか、下着って何やねん!」
PL「DMの趣味ですね。」
最後の戦い
最後の戦いを挑むパーティの前に、光の球、ランタン・アルコンが現れ、人の姿に変わります。そしてフランソワの前に立ち、語りかけてきました。
ランタン・アルコン「フランソワ。あなたのその行動の1つ1つが大きな意味を持ち、世界を変えることに繋がることに気をつけてください。また、あなた達に必要なものを用意しましょう。来るべき戦いに備えて使ってください。」
ランタン・アルコンはそう言うと、ふっと消えました。
ここで入手したアイテムは
・ストンスキンのスクロール、人数分
・レストレーションのスクロール、人数分
・フライポーション、人数分
パーティのメンバーは祭壇がある竪穴の底の場所に戻り、ストンスキン、レジストエナジーなど、現在かけられる全てのBuffをかけ、フランソワのはった竪穴のウェブを解除し、敵の待ち受ける部屋に飛び上がります。
まずはフレリオが最初に部屋に上がります。
部屋の真ん中には五首のドラゴンを模した台座があり、そのドラゴンの口から、ぱちぱちと音を立てるまばゆいエネルギーが噴出し、部屋を照らしています。その光はドーム状の天井に集まり、上下が逆さまになったようなエネルギーの泉に吸い込まれていっています。その中には、幽霊か何かのような奇妙な影がもがいているように見えます。
部屋は楕円形をしており、壁には床から天井までくまなく鱗模様の彫刻が施してあり、部屋を取り囲むようにベランダがあり、その奥にはドラゴンを模った像がある窪みが5つ見えます。
ここが、竜魔王アザール・クルが儀式を行っている、ティアマトの寺院の聖域内陣(Inner Sanctum)です。
部屋の中央の台座には、身の丈7フィート、明るい青い鱗に覆われ、額から見事な角を生やし、何かを呟くたびにバチバチと電気の迸るホブゴブリンとドラゴンのハーフ、アザール・クルが儀式を行っています。
また、先ほど逃げられた羽を生やしたエリヌスが二人と棘悪魔、それにローブの男が一人、さらに、アザール・クルの傍らには骨だけになった巨大なドラゴンが待機していました。
デビル「アザール・クル様、奴らがついにここまでやってきました!」
竜魔王アザール・クル「──大いなるティアマトよ!我が父ダイア・ガランはその身を捧げました!今こそ地獄の門を開き我らに力を与え給え!」
棘悪魔には気付かたようですが、アザール・クルは重要な儀式の最中で、気にもとめていないようです。
ここで戦闘開始です。
まず、ひょっこり竪穴から顔を出したフレリオに、アザール・クルの傍らにいた骨だけのドラゴンの鉤爪が襲い掛かります。
ひらりとかわすフレリオ。その瞬間、自分が音を発してないことがわかります。
フレリオ「……!?(な、なんだこれは!?)……!(俺の声が出ない!?)」
エリヌス「なかなかやるわねwではあたし達とのプレイの続きをしましょうかw」
エリヌスたち敵の声は聞こえるのですが、竪穴を出ても不思議なことに何も聞こえないようです。
エリヌスはフレリオに向かってロープを投げつけます。フレリオに当たった瞬間、生きたようにウニョウニョと動き出し、いやらしくフレリオに絡みつきます。
必死に耐えるフレリオ。何とか仲間にこの空間にサイレンスのようなものがかかっていると知らせます。
アザール・クルはパーティの方を振り返ると、何かの動物の心臓を突き刺しました。
すると触手が生えたライオンのような生物が出現します。
エルギアンはヘイストの呪文を、アラストールはプレイヤーの呪文を唱えます。
アラストールはその時、部屋の奥にいるローブの男と目があいました。
アラストール「お前は!禁書を盗み、私に告発された男!」
ローブの男「……」
アラストールの脳裏に、過去にあった忌まわしき事件が浮かびます。
彼はブリンドルの図書館の禁書を盗み出したところをアラストールに告発されて、追放となった術者。
その時のことは、度々アラストールの夢に中に出てきては彼女を悩ませていました。
どうやら赤い手の者に力を貸していたようです。
まずは、皆で棘悪魔に集中攻撃です。
竪穴の中から放ったエルギアンのアシッドファイアボールが棘悪魔と骨のドラゴン、アザール・クル、彼の召喚したライオンを包み、酸の爆発によるダメージを与えます。
同じく竪穴のアラストールはディスペルマジックを唱え、
アラストール「デネブの神よ!この穢れた場所にかかっている呪文を清めたまえ!」
ディスペルマジックが成功し、サイレンス空間を破ることに成功します。
次は、骨のドラゴンの攻撃です。
フレリオは爪、爪、噛む、翼、尻尾のフルアタックをまともに喰らい、HP-27で即死。
パーティ「フレリオー!」
アラストールがすぐさま駆け寄り、リヴィヴィファイの呪文で彼の失った魂を肉体に呼び戻します。
アラストール「間に合ったわ!そのままクローズウーンズを打ちます!」
そのまま、HPが-1の状態のフレリオにクローズ・ウーンズを放ち、回復させることに成功します。
ジュニーニョ「よし、ここは俺が引き受けた。」
ジュニーニョの渾身の一撃が決まり棘悪魔と触手ライオンが倒れますが、
彼は、ローブの男の放つエヴァーズ・ブラック・テンタクルスの触手の攻撃を受け、触手に囚われてしまいます。
しかし、力を振り絞りすぐに脱出。
エルギアンはさらにアシッド・ファイアボールを放ったあと、スコーチングレイを撃ちます。
バルタンも、新しく召喚したライオンに敵の術者を攻撃させながら、怪光線で援護射撃。
アラストールは骨のドラゴンごとマス・キュアライトウーンズを放ちます。
フランソワはエリヌスを攻撃し、一方を撃破。もう一方は消えて逃げてしまいました。さらに《速射》でローブの男を狙い、そちらも撃破。凄まじい攻撃です。
次のラウンド、骨のドラゴンにジュニーニョの攻撃が決まり、ドラゴンも倒れます。
アザール・クル「我が父のスケルトンまでも!己!儀式の邪魔だ!私自ら潰してくれるわ!」
アザール・クルの攻撃を受けるジュニーニョ、しかし《肉を斬らせて骨を断つ》で反撃。
エルギアンがホールドモンスターをアザール・クルにかけますが、効果無し。
続くバルタンがディスペルマジックをかけ、アザール・クルにかかっていた魔法の効果を2つ剥がすことに成功。
アザール・クル「ティアマトの奇跡を見せてやる!ハーム!」
ジュニーニョ「くっ!」
120点の大ダメージがジュニーニョを襲いますが、意思セーヴに成功しダメージを半減させることに成功。一度に大ダメージを受けたので頑健セーヴもしましたが、成功で即死は免れました。
すぐさまアラストールのヒールの呪文が飛び、ジュニーニョのHPが全快になります。
フレリオは「死の接触」を試みようとしますが、失敗。
アザール・クル「お前はそれでいいのか?」
フランソワ「何をいっているのだ!俺は仲間のために戦うぞ!」
竜魔王に最後のトドメを刺すフランソワ。
アザール・クル「ううう……母上よ!今こそこの世に地獄門を開いてください!」
倒れるアザール・クル。トドメを刺そうと駆け寄るパーティたち。
その時でした。
天井にあるエネルギーの泉の中でうごめいたものが、泉の中から這い出てきました!
その恐ろしくも神々しいものは五つ首の竜の姿をしているティアマト神そのものです!
PL「おいおいおい!アレ神様でしょ!?俺達、勝てるの!?」
PL「逃げるか?」
PL「いや、これ止めないとマズイでしょ!」」
PL「じゃぁ一か八か集中攻撃でいってみるか!」
パーティたちに残された時間はわずか。敵の攻撃を受ける前に1ポイントでもダメージを入れることが絶対目標となります。
まずは、フレリオがアイスアックスで全力攻撃。
アラストールはリサージャンズ、エルギアンはファイアボール、
フランソワは《速射》で集中攻撃。
皆、残されたリソースをフルに使用して渾身を込めた全力攻撃です。
DM「おお、結構ダメージ入ったね!」
PL「くぅ、あとどれくらいダメージ入れなきゃならんのだ!?」
DM「では、反撃いきますよ。」
まず、パーティの方に気付いた赤い首がブレスを吐きます。灼熱の炎が彼らを襲いますが、耐え抜きます。
残りの首がフレリオとジュニーニョに攻撃。
フレリオ「くそっ!ヤバイぞ!さっき生き返ったばかりなのにまた死にそうだぜ!」
ジュニーニョ「よし、俺はこの一撃にかける!」
敵の凄まじい集中攻撃を耐え抜いたジュニーニョの反撃。
ティアマト『ギェーーーーーー』
ティアマトの5つ首は、この寺院中に響き渡る叫び声を上げます。
そして、ゆっくりとエネルギーの泉の中に沈んでいきます。
エネルギーの泉の形が揺らいで、放っている光が弱り始め、やがて何もそこになかったように消えてしまいます。
大団円
見事、彼らは竜魔王アザール・クルの野望を打ち砕き、ティアマト神率いる地獄の軍勢をこちらの世界に呼び出すことを阻止しました。
赤い手の残党たちは散り散りになって荒野へ逃れますが、復讐に燃えるエルフたちがどこまで追いかけて彼らを撃退するでしょう。
凱旋パレードの後、あの寺院広場で英雄として改めて表彰され、盛大なセレモニーを受けていました。
ジャルマース卿「よくやってくれた。ブリンドルの英雄たちよ。」
このエルシア谷が繁栄する限り、彼らの6人の英雄の物語は語り継がれるでしょう。
人々は子々孫々に至るまで彼らを讃え、吟遊詩人はエルシア中で彼らの勇志を奏で歌い続けます。
斯して、この長い物語は終わります。
さて。せっかくですから、彼らのその後をお話しておきましょうか。
【ジュニーニョ】
ジュニーニョは、ジャルマース卿からどんな形態にも変化する、
+2ロングソード(モーフィング・ウェポン)を授けられました。
さらに、獅子衛兵隊を束ねる隊長に迎え入れられて、
授けられた剣を手に、兵士の訓練に精を出す日々。
ジュニーニョ卿「よく聞け!戦いでは敵の攻撃を恐れては駄目だ!たとえ傷を受けても、相手により大きな損害を与えてやれ!すなわち〈肉を切らせて骨を断つ〉!」
訓練兵「イエス、サー!」
【バルタン】
バルタンは、ジャルマース卿に、ブリンドルでも豪華な屋敷を貰いました。
昼は怪しげな妖術の研究を続け、夜は……。
衛兵「今夜はカール商会の宝石店がやられたぞ!」
衛兵「いたぞ!あっちだ!怪盗エロエロ仮面め!」
バルタン「がはは!この金と力で次のブリンドルの領主はこの俺様が頂く!」
冒険で付いてしまった変装癖からか、夜は神出鬼没のちょっとエッチな怪盗としてブリンドル中を騒がせています。
【フレリオ】
フレリオは、ジャルマース卿より竜魔将コスのねじろだったブラース砦を譲り受け、念願だった自分の道場を開きます。
エルシア谷の英雄を慕って集まった数十人の弟子と共に修行の生活。
フレリオ「見よ!この鍛え抜かれた裸体を!」
修行中、弟子たちの前で服を脱ぎ出し裸になって皆に見せ付けるフレリオ。
フレリオ「俺のように羞恥心を捨てたときこそ、真の高みに登りつめることができるのだ!」
修行僧「イエス!マスターフレリオ!」
【エルギアン】
エルギアンは、ジャルマース卿からスタッフ・オヴ・ファイアーを授けられました。
そして勧められたブリンドル魔術師の学院の教授職を辞退し、炎の魔法を極めるため、知識の探求の旅に出ました。
ホブゴブリンA「おいそこのエルフ、一人旅かw」
ホブゴブリンB「ぎゃははwあり金すべて置いていってもらおうか。」
ホブゴブリンC「お前もついてないな。おとなしく従えば命だけは助けてや…」
刹那。凄まじい爆発。
爆風が去った時、彼らはすでに灰になっていました。
エルギアン「またつまらないものを灰にしてしまった……」
【フランソワ】
フランソワは、セレモニーの間にブリンドルから姿を消しました。
カール商会のスパイだった彼は、カール女史からパーティのメンバーの抹殺指令を与えられていました。
実はカール商会は、赤い手の軍勢と裏で手を結んでおり、彼らに資金を提供するかわりに交易を独占、戦争が起きることで赤い手と人間の両方に商売をし、さらにジャルマース卿の力を削ぎ落すことも考えていたのです。
しかし、リスクの割に得られる報酬が少なく、自分があまり大事にされていないと感じた彼は、途中から保身に走りだしたカール家に愛想が尽きていました。
フランソワ「ふふっ、俺も安く見られたもんだ」
そう呟いて、受取った指令書を涼しい顔でびりびりと破き、颯爽と赤い手の寺院に向かったのでした。
英雄ながら、裏切り者としてカール家に追われることになったフランソワ。
彼は一体どうなるのでしょうか。
【アラストール】
そしてアラストール。
彼女はこの冒険に出る前とかわらず、ブリンドルでペイロア大聖堂付図書館の司書をしています。
エルシア谷の英雄と慕われながらも、平凡な毎日を送っていました。
ある晩、彼女は夢を見ました。
彼女の見ているエルシア谷の不穏な暗雲が晴れます。
彼女の手にしているのは、一冊の本。
閉じられていたページの新たな章を、
アルエ・アラストールが開きます。
第6章へ──
お し ま い