前回の7月から3ヶ月――。
10月の最後の日曜日は、久々のドラゴンランスセッションでした。
今回からドラゴンランス(戦記)の第二部
Dragons of Winter Night (冬の夜の竜)より、新シナリオ、
War of The Lance Campeign Volume II, Dragons of Winter (冬の竜)に入ります。
小説では、ちょうど
激しく幼女なローラナが表紙の角川つばさ文庫版ドラゴンランス
『城砦の赤竜』が発売されますが、その次巻の
『氷壁の白竜』に対応する内容となっています。
さらに10月末に発売された
ドラゴンランス秘史『青きドラゴン女卿の竜』の内容も含んでおりますので、小説を読み比べながらこのリプレイを読んで頂ければ、どちらもより楽しめるかもしれませんよ!
さて、今回のプレイヤーは6人で、真由利さんはお休みでした。
まずは各キャラクターの紹介から。今回からレベル9スタートです。
フリン・ファイヤーフォージ ドワーフのファイター9、Kさん
戦闘は容赦が無い頑固物のドワーフ。速射が得意。
D&Dは初心者ですが、D&Dミニチュアには相当入れ込んでいますw
アングリフ・ブライトブレイド 人間のファイター/ナイト・オヴ・ザ・クラウン、植埜さん
"My Honor is My Life!"が口癖の竜騎士を目指す本物のソラムニアンナイト。
突撃を得意とするチャージャーです。
クォリネスティ・エルフの〈太陽の評議長〉の娘ローラナを手篭にしています。
ヴィヌク・キル=キューミィー 人間のクレリック5/ファイター1/ナイト・オヴ・ザ・クラウン2、JarkJaxさん
アングリフと同じく、ソラムニアの冠騎士。
〈真の神々〉の探索をするアングリフの後を追ってパーティに合流。
前回までに見事、神々のしるしを見つけ、癒しの力に目覚めた。回復役をもこなすパラダインの戦士。
ラド・グエル 人間のウィザード9、ジョウセンさん
白でも赤でも黒ローブでも無い、〈大審問〉を受けてもいないはぐれ魔導師。
呪文選び3年、立ち位置8年とウィザード道を説く範囲攻撃の達人。
トビン・ディープポケット ケンダーのレンジャー1/ローグ4/ハンドラー4、私
ドラゴンも恐れない非常に好奇心旺盛な小人族ケンダー。
パーティの雑務担当。得意技はスリ(ハンドラークラスの特徴)と、
ケンダーの遠近両用便利武器であるフーパックでの急所攻撃。
最近フーパックではダメージが出なくて、弓に浮気中。
ゴールドムーン 人間のクレリック9、ふーさん
ケ=シュ族の族長の娘にして、善なる癒しの女神ミシャカルの僧侶。
エリスタンにミシャカルの円盤をもたらし、信仰のメダリオンを授かる。
好きな武器はスリングで、得意技はホーリー・スマイト。
そして、DMはお馴染みの霧島さんです。
ちなみに一緒に冒険しているNPCのみなさん(格闘ゲームでいう背景の絵の人達)です。
・シルヴァレン エルフのレンジャー9、真由利さんのキャラ(本日はお休みなのでNPC扱い)
・リヴァーウィンド 蛮族の男。ゴールドムーンの夫。
・ティカ・ウィラン ソレースの〈憩いの我が家亭〉の給仕娘。フライパンを持ったまま冒険に出ることに。
・ローラナ クォリネスティ・エルフの〈太陽の評議長〉の娘。パックス・タルカスに捕らわれていた。
・ギルサナス クォリネスティ・エルフの〈太陽の評議長〉の息子。ローラナの兄。
・エリスタン ミシャカルの円盤により〈真の神々〉の力を授かった僧侶。
ところで今回から、機材を変えてみました。
画像は今まで携帯のカメラで撮っていたのですが、遂にデジカメを投入。比較的安価なコンパクトカメラですが、割と綺麗に撮れるもんです。
また今までプレイしながら取っていたメモからレポートを起こしていたのですが、今回からICレコーダーを使ってみました。各人のセリフや特技やクラスのパワーなどは書き漏らすこと無くなったものの、弊害として文章が無駄に肥大化してしまい、時間もかかることから、こういった物を利用するのは程々にしないと長く続きそうにないですね。(;´Д`)
前回までのお話
廃都ザク=ツァロスから〈真の神々のしるし〉を持ち帰ったパーティたちは、クォリネスティの〈太陽の評議長〉の息子ギルサナスらと共に、邪悪な赤竜とドラコン卿ヴェルミナァルドに打ち勝ち、〈パックス=タルカス〉の砦に捕らわれていた戦乱に巻き込まれた数百人の避難民を解放した。
避難民を引き連れてパーティ達は南へ逃れ、失われたドワーフの地底王国トルバルディンを見つけて、伝説の英雄ヒューマの武器ドラゴンランスを鍛えたという〈カーラスの槌〉を発見する。
さらにパーティ達は、避難民の安住の地を探すため、トルバルディンを離れて、一路、かつて〈麗しのタルシス〉と呼ばれた交易都市に向かっていた……。
さて、それでは「樹海の緑竜の書」、始めましょう。
麗しの都
伝説の港都、白い翼を持つ船が往来する都。
麗しの都と呼ばれたタルシスは、あらゆる国々の豪華財宝から山海の珍、武器麻薬に至るまでの品々が集まり、クリン随一の豊かさを誇る都でした。
しかし〈大変動〉によってクリンに業火が降り注ぎ、大地は隆起して海は干上がり、タルシスは陸に封じ込まれ、白い翼を持つ船は傷つき砂に乗り上げ、尖塔や城郭は崩れてしまいます。
人々はソラムニア騎士団の救援を待ちましたが、助けが来ることはありませんでした。
そして、だんだんと騎士団に見捨てられたタルシスから人々は去って行き、都は荒れ果て、偽りの信仰が偽りの約束と希望を振りまき、騙りの癒し手などが大手を振って偽の万能薬を売り歩く街に変わり果てたのでした。
アングリフ「これが麗しの都とやらか?」
愛馬スタームに乗り、
"風"と書かれたマントをはためかせながら荒れ果てた大地を街に向かって歩くアングリフ。
目の前に見えるその都の状況に愕然としながら、やがて彼ら一行はタルシスの城門にたどり着きました。
門番「旅の者か?お前達、どこからきたんだ?」
トビン「北方からきたよ!」
門番「北方?怪しいやつ。とりあえず荷物を検査だな」
アングリフ「失礼な!ここでは客人の荷物を覗くことが歓迎の挨拶なのか?」
馬から下りるアングリフ。
DM「では〈交渉〉ロールをしてみて」
アングリフ「我が輩は、ソラムニア騎士のアングリフ・ブライトブレイド、そしてこちらは同輩のヴィヌク卿だ」
ヴィヌク「如何にも。我々はソラムニアの騎士だ。怪しい者ではない」
門番「ソラムニアの騎士だと?」
一人一人を訝しげに見る門番。
アングリフ「コロコロ、達成値26」
DM「ちぇっ。彼の態度は中立から友好的になりましたよ」
門番「ふむ、どうやら普通の旅の者のようだな。タルシスへようこそ。最近はさえない町だが楽しんでいかれよ」
PL「態度がガラリと変わったw」
アングリフ「ありがとう。しかし、この荒れ果てた様はどうしたんだ?ここが麗しの都だというのか?」
ジロリとトビンを見るアングリフ
トビン「知らないよ!ボクの地図にはそう書いてあったんだから!そだ、門番さん、ここって翼を持つ船があるってきいたんだけど、やっぱり空を飛ぶの?ボクらも乗ることができるかな?」
門番「残念ながら、それは三百年前の話だ」
トビン「がっくり……」
アングリフ「まったく、ケンダーなどを信用するからこうなったのだ」
PL「酷い言われ様だなぁw」
PL「これはドラゴンランスキャンペーンをやるからには言いたい台詞w」
門番「今夜の宿を探しているなら、赤竜亭に行くことだ。大きい宿だから通りを歩いていけば目に付くだろう」
門番に礼を言って1枚の鋼貨を渡し、街に入るパーティたち。
物資が不足しているからでしょうか。寂れた市場を歩きながら、商品を"物色"していたトビンが、倍の物価に驚いています。
フリン「レベルも上がったし買い物がしたいのう。魔法のバックラーとかは売ってないかの?」
トビン「やめときなよ、探せばあるだろうけど、ここ物価が高くて、あまり品揃えも良くないようだし。それよりさ、後で船を見に行きたいんだけど……」
買い物や船の話をする二人を尻目に、ゴールドムーンと騎士達がこれからどうするか話合っています。
ゴールドムーン「――このタルシスが難民達を受け入れてもらえればいいのですが」
ヴィヌク「受け入れてもらうには、まずはここの太守に話をしなければな」
アングリフ「うむ。だが、まずは腰を落ち着けられぞうな赤竜亭とやらに行ってみるとするか」
通りを暫く歩いて行くと、まもなく炎のブレスを吐くドラゴンの看板が見えてきました。
赤竜亭、ドラコニアン
宿に入るパーティたち。
数人の客達がこちらを見て、騎士たちの鎧にソラムニア騎士団の紋章を見つけると、チッと舌打ちをします。
アングリフ「失礼する」
暫くして奥にいた宿主が出てきます。
宿主「……いらっしゃい。お客さん、お泊まりですか?何にします?」
フリン「まずは人数分のエール酒、それに何か腹を満たす食べ物を」
トビン「あと泊まるので、部屋空いてる?」
宿主「お客さん、えっと10名ですね、では食事付きで一人鋼貨4枚、全員で40スティールになります」
PL「高けーよwww!」
PL「てか5名なんだけど――」
DM「NPCの分も払ってねw」
PL「こいつら自分で払わないの?」
DM「〈パックス=タルカス〉で捕まってたりしたし、お金一銭も持っていないからw」
PL「なんだよ!戦闘にも参加しない背景の癖に!」
DM「www」
アングリフ「トビン――」
トビン「わかったよ。はい、硬貨40枚ね」
宿主「たしかに、席はこちらへ、食事はすぐにお持ちしますよ」
とりあえず、席に案内されたパーティ達。
DM「では、ここで〈視認〉して見て下さい」
トビン「ほいほい、コロコロ、達成値39」
店内の隅のテーブルに、シューシューと気持ち悪い音を立ててフードを深く被り、生るぬいエール酒を呷っているローブの者がいます。
トビン「ねぇ、ラド。あれドラコニアンじゃない?」
ラド「まさか、この街中に……」
目を合わさないように、様子を窺うラド。
ローブの男「おい、店主。酒のおかわりだ。すぐにもってこい」
店主「はい、只今!」
店主を方を向いた瞬間、トカゲのような顔がフードから露わになりますが、店主や客は誰一人として驚いた様子はありません。
ヴィヌク「ちょw何でこんなところにドラコニアンがいるんだ!?」
PL「ドラゴン軍の追っ手か!?」
DM「ドラコニアンはパーティに気づいているようですが、今のところ、特に何も行動を起こしませんよ」
フリン「ドラコニアンの中には、いいドラコニアンがいるのかの?」
トビン「では、店内で〈情報収集〉を、軍隊の噂など。コロコロ、12。大したこと聞けないや」
客「あいつらは我々を守ってくれてるのさ。街で悪さもしないしな。太守のウェイドもそういってるしな」
トビン「どのくらいいるの?」
DM「何百といて駐留しているみたいですよ」
フリン「どうやら難民を受け入れてもらえる場合ではなさそうだな……」
トビン「ダメだ、この街」
アングリフ「これでは〈塵の平原〉を超えてさらに南下するしかなさそうだな」
ゴールドムーン「まずは太守に会って交渉してみて、どうするか決めましょう」
PL「でも、会ってくれるかな?」
PL「NPCだけどクォリネスティ・エルフの代表のローラナ達もいるので、交渉相手としては問題ない」
アングリフ「あのような連中が大手を振って歩いているからには、交渉がすんなりいくとは考えにくいがな」
ラド「そこに、ドラコニアン達が居合わせないことを祈るよ」
トビン「案外大らかな人だったりしてwドラコニアンと共生してるしw」
PL「そういう解釈もあるなw」
PL「んなアホなw」
相談の末、まずは太守に会ってみようということになりました。
まだ日も高いので、このまま太守の館に出かけます。
太守との謁見、囚われた姫君
太守ウィスロン卿への面会は、クォリネスティ・エルフの〈太陽の評議長〉の名前を出すと、簡単に許されました。
パーティ達は衛兵達に囲まれて、謁見の間に通されます。
しかし謁見の間で彼らを待ち受けていたのは、思いがけない者達だったのです。
中央には太守ウィスロン卿の姿が見え、側には十人ほどの衛兵が並んでいますが、反対側には十匹以上のホブゴブリンが、パーティ達をジロジロと見ています。また太守の脇にはローブを着たドラコニアンがシューシューと気色の悪い音を立て、控えています。
アングリフ「何だ!ここは!?」
ラド「(〈知識:神秘学〉判定、34)あのローブの奴はオラク・ドラコニアンだ。魔法を使うぞ」
ラドがパーティにだけ聞こえるように話します。
ヴィヌク「太守達、人間を操られているか〈真意看破〉、達成値23」
DM「20以上なのでわかりますが、操られているようにはみえませんし、脅されている様子もありません」
PL「うーん」
アングリフ「ええっと。我ら、人間・エルフ・ドワーフ・ケンダーの諸部族を代表して太守殿にお願いがあって参りました」
太守「ふん。タルシスは、ソラムニア騎士を好まぬ」
PL「開口一番それかよ!」
太守「300年前、〈大変動〉でタルシスが危機に陥ったときに、お前達は我々を見捨てたのだ――」
トビン「それはひどいね!何で助けにいかなかったの?アングリフ」
アングリフ「ギロッ!」
PL「www」
ヴィヌク「……」
〈大変動〉が起きたとき、騎士団は自分達の問題に対処することが精一杯で、ソラムニアから離れることはできませんでした。たとえ行軍できたとしても、新しい海がアバナシニアの国々を引き裂き、南方のタルシスまではたどり着くことはできなかったのです。
ゴールドムーン「太守様、今日はそういう言い争いをしに来たわけではではないのです。我々は戦禍に土地を追われた難民たちの安住の地を探しているのです」
太守「あのようなことをいっているぞ、ギルデン殿」
ギルデンと呼ばれた脇に控えるローブのドラコニアンに語りかける太守。
フリン「太守、ここにホブゴブリンやドラコニアン達がいるのはどういうわけで?」
太守「ここにいる彼らは、我らを外敵から守ってくださっているのだ、ソラムニア騎士たちよりは役に立ってくれている」
フリン「そんな馬鹿な!?」
その時、謁見の間に深くベールを被った女性が衛兵に連行されながらパーティの前に現れました。
女性は、ベールをすっぽりとかぶり、長いドレスをきています。
衛兵に小突かれて、床に膝をつき、太守の前に突き出されますが、誰も女性を助けようとしません。
女性「イタッ!」
衛兵「太守様、女を連れてきました」
アングリフ「女性に何をするんですか! 大丈夫ですか、レディ?」
PL「またきたw」
PL「www」
彼女にかけよるアングリフ。
その声に彼女が振り向いた瞬間、ヴェールの隙間から、銀の月のしろがねの色の肌と、夜空の濃紫のような瞳とを持った美しいエルフの女性の顔立ちが見えます。
アングリフは、彼女にみとれながら、助け起こします。
PL「アングリフwww」
PL「その場にローラナいるからねw」
アングリフ「ローラナ、宿じゃないの?」
DM「いや、いますからw」
ローラナ「何よ!アングリフ様。私だけって言ったのに!ぷんすか!」
PL「ぷんすかってwww」
DM「角川つばさ文庫の3巻の表紙にならって、ちょっと子供っぽくロールプレイしてみましたw」
アングリフ「こ、これは騎士の努めなのだ!」
エルフの女性「騎士さま、私、今何か落としたようなのですが、近くに何かみえないでしょうか」
囁くようにアングリフに話すエルフの女性。
アングリフの足下に、星をモチーフにした宝石が埋め込まれた飾りピンが1つ――。非常に高価なもののようです。
彼はそれを取り、彼女にこっそり渡します。
エルフの女性「ありがとうございます」
ドワーフとケンダーの目がきらりとひかります。
フリン「歩幅の兼ね合いでまた先を越されたわい!ワシが助け起こせば〜!しかもあんな良さそうなものが!」
トビン「残念だったねww」
PL「www」
太守「困りましたな、アルハナ姫。あなたは身分のあるお方ですから、前回はお見逃ししましたが、今回はそうはいきませんぞ。一体何をなさっておいでで?」
ギルサナス「アルハナ!?シルヴァネスティの王女!」
アルハナ「シルヴァネスティを代表し、祖国の危機に助けを求めてタルシスに来た私を、貴方は断わったではありませんか。ですから、街で力を貸して頂ける者達を集めようと……」
太守は苦虫を噛み潰したような顔をすると、控えていたドラコニアンに何か相談を始めます。
ラド「〈聞き耳〉するよ、コロコロ、達成値23」
DM「では、彼女は危険な存在だから牢に入れておいてくださいと、聞こえます」
太守「姫様、残念なことですが暫く身柄を預らせてもらいますぞ。衛兵、後ろの者と一緒に騒擾罪で牢獄に連れて行け!ただし姫には、私と同じ敬意を示すのだぞ」
衛兵「はっ!」
PL「何で我々までが!」
太守「うるさい!お前達も一緒だ!ここにいるギルデン殿から聞いたぞ!お前達はあちこちで騒動をおこしているらしいではないか!」
太守の後ろに控えたドラコニアンがフードの奥で浮かべる嫌らしい笑みに、パーティ達は気づいたでしょうか。
太守「お前達は〈パックス=タルカス〉で奴隷を逃がし、その奴隷を使ってこのタルシスで暴動を起こしにきたのだろう!」
アングリフ「太守殿!それは違う!ドラコニアンはさもあなた方を味方のような顔をしているが、邪悪な軍隊の尖兵としてはたらいているのですよ!」
一触即発。
アングリフ「よし、私はあらぬ疑いを打ち消すためにも、姫と残るぞ!」
ラド「まて。太守、我々を拘束するつもりならいいだろう。だが、武装解除はするが、奴隷の余に我々の持ち物は取り上げるのはやめていただきたい」
トビン「とりあえず、この間に、フリーアクションで〈手先の早業〉 を使いダガーを隠す、達成値28で成功かな」
DM「それならおk」
太守「いいだろう。お前達の財産には興味ない」
PL「ウィザードは呪文の書を取られるのは致命的だもんねw」
ラド「まぁその気になれば、9レベルになったのでテレポートが使えるけど。( ´_ゝ`)」
PL「一人で逃げる気かw」
PL「テレポートって何人まで連れて行けるんだっけ?」
PL「9レベル÷3で、3人」
フリンの中の人が卓を見渡して一言。
フリン「わしは、こんな時のためにラド派に入っとたんじゃw」
PL「うはっwww」
フリン「騎士は逃げちゃいかんw わしとケンダーとゴールドムーンの3人、これで話は決まったw」
PL「ちょっwNPCのローラナ達もいるのを忘れてるでしょw」
フリン「チッ」
PL「www」
アングリフ「姫を置いて行くわけにはいきません、私が必ずやあなたを救い出してみせます!」
アルハナ「騎士様、初めてお会いしたばかりなのに、そのお心……うれしいです」
アングリフ「この剣と我が名誉にかけて誓います。我が名誉は我が命」
ローラナ「ムカッ!」
ラド「ローラナさん、男の急所は股間ですから」
アングリフ「おいw」
助け、脱出!
パーティ達は武器を取り上げられ、アルハナと共に数人の屈強な兵士に連れられ、街の留置所へと連行されていました。
アルハナ「あなた達は〈太陽の評議長〉のご子息のギルサナスとローラナですね」
ローラナ「ええ」
ギルサナス「まさか、こんなとこで遠い従姉妹に会えるとは思わなかった。父上の〈星の評議長〉はお元気か?」
アルハナ「……」
急に言葉に詰まるアルハナ。
街の人「あ、ソラムニアの騎士だぞ!」
街の人「この裏切り者め!」
街の人々は連行される彼らを見て、ソラムニアの騎士がいることがわかると、陰口を叩き、罵声を浴びせます。
アルハナ「――どうやら、ここではあなた方は私以上に嫌われているようですわね」
その時でした、群衆の影から突然3人の男が彼らの前に出てきて、道を塞ぎます。
騎士「待て!姫を解放しろ!」
薔薇と翡翠の紋章の着いた鎧を着けた3人の騎士達。
アングリフ達は、それをみてソラムニアの騎士だと気づきます。
騎士達「ぬ!そこにいるのはアングリフ、それにヴィヌクではないか!」
DM「アングリフとヴィヌクは面識がありますよ。〈薔薇〉の騎士デレク・クラウンガード、〈冠〉の騎士アラン・トールボウ、〈剣〉の騎士ブライアン・ドンナーです」
アングリフ「あなたはデレク卿!」
ソラムニア騎士団:
クリンの北部を拠点とする騎士団。かつてクリン史上最も偉大な騎士階級でしたが、〈大変動〉が起きたとき、力及ばず災厄に苦しむ人々を救えず、信用は失墜しました。
騎士団には3つの勲爵士団、位の高い順に〈薔薇〉の騎士団、〈冠〉の騎士団、〈剣〉の騎士団があります。
騎士団に入るものは、ソラムニア騎士の〈誓い〉と〈典範〉の信念に基づき行動せねばなりません。
デレク「お前達はここで何をしているのだ!?」
ヴィヌク「グンダー卿の命により、我々の重要な探索(クエスト)を行っているのです」
デレク「ほう、こうして連行されることがグンダー卿のクエストなのか。不様なものだな」
ヴィヌク「それは……」
トビン「てか、助ける気あるんなら助けてよ!」
ということで戦闘開始です。
まずは、ゴールドムーンが戦いを始める皆に祝福の呪文ブレスをかけます。
ゴールドムーン「女神よ、我らに祝福を!(攻撃B+1、恐怖セーヴ+1)」
デレク「何だ!?今のは!?」
ゴールドムーン「ミシャカルの思し召しです」
驚くデレク達を尻目に、トビンはラドの前に一歩躍り出て、衛兵を隠していたダガーで攻撃します。
〈ケンダー〉の取り出した短剣が、衛兵の急所に入ります。
トビン「急所乗せて、コロコロ、23ACまで。命中、ダメージ8で」
衛兵「このケンダーめ!いつのまに武器を!?」
ラド「私はヘイストを詠唱。みんな範囲内に入るね。移動速度+30ft、攻撃ボーナスとACと反応セーヴに+1」
PL「おお、頼もしいw」
フリン「よし、ワシは武器を持っている敵に組み付いて取り返そう! 組み付き攻撃、コロコロ、近接接触AC19まで」
DM「組み付きましたよ。対抗組み付き判定をどうぞ」
フリン「コロコロ、あ。出目1」
フリンは衛兵に組み付いてみたものの、見事に脱出されてしまいます。
アングリフ「姫!ご無事ですか!アルハナの隣の衛兵にスパイクド・ガンドレッドで非致死傷攻撃、コロコロ、3回命中。計17点」
アルハナ「騎士様――」
衛兵「ふん、俺たちにかかってくるとはよい度胸をしてるじゃないか!」
衛兵「留置所にぶち込んで頭を冷やせと上からの命令だが、こうなったら容赦しねぇ!」
衛兵の抜いた剣が、アルハナをかばったアングリフの肩をかすめます。
DM「ダメージ6点ね」
アングリフ「グフッ……」
アルハナ「大丈夫ですか!騎士様!」
アングリフ「いえ、これしきのこと。ただのかすり傷ですから」
2人目の衛兵も剣を抜き、フリンに斬りかかりますが、彼はひらりとかわします。
一方、後ろの方では3人目の衛兵がラドに斬りかかっていました。
衛兵「怪しげな術者め!コロコロ、2回命中。ダメージ25点」
PL「でか!」
ラド「ゴフッ!あとhp18点」
フリン「ヤバイぞ!」
トビン「あちゃ、そっちから来たか!」
衛兵「ケンダー、何をよそ見している!我が刀の錆にしてくれるわ!」
4人目はラドを挟撃するように回り込んでトビンに斬りかかります。1回命中、ダメージ4点。
しかしトビンも、敵が回り込んた隙に、すかさず機会攻撃をぶち込みます。ダメージ2点。
ヴィヌク「私の番か。パラダインの信仰のメダリオンを授かった私の信仰の力を見せてくれる!地より出でよ、石の触手よ!ストーン・テンタクル!」
PL「触手かよ!?」
ラドを襲う衛兵の後ろの地面から、突然石で出来た大型の触手が現れます。
触手「ウネウネウネ……」
ヴィヌク「いやぁ、覚えたので使ってみようかとw」
PL「覚えた呪文が触手ですかw」
デレク「ヴィヌクよ、いつの間にそのような怪しげな魔術を!」
トビン「ラドに教わったんじゃないの?w」
ヴィヌク「いや、これはパラダインのお導きだ!」
触手「ウネウネウネ……」
PL「説得力ねーぇw」
ストーン・テンタクル 召喚術(創造)[地]
レベル:クレリック3、ドイルド3、ソーサラー/ウィザード3
コンポーネント:音声、動作、物質
発動時間:1 標準アクション
範囲:媒体(100フィート+10フィート/レベル)
効果:最大6本(術者5Lvから3Lv毎に1本)の触手(どの触手をとっても最大15ft以内、空中・水面は不可)
持続時間:1 ラウンド/レベル
セーヴ:なし
呪文抵抗:なし
術者は硬い石の長さ10フィートでAC9、45hpを持つ大型サイズの触手を呼び出します。
触手は術者のフリーアクションで命令して目標に、打撃と組み付き攻撃を、術者のBAB-1の攻撃ボーナス、及び【筋力】19(修正値+4)として、触手ごとに試みることができます。
触手が打撃攻撃をする場合は、2d4+4の殴打ダメージとして取り扱い、そして組み付きを行います。
魔法構成要素:九尾の鞭
ヴィヌク「――ええっと、触手に命令を送ってラドを攻撃しているのに攻撃だ!テンタクル・アタック!コロコロ、出目2、失敗」
PL「しょぼい……」
PL「www」
衛兵「なんだ、それは!見かけ倒しの手品の類かw」
ラド「こうなれば、俺が本物の触手を見せてやらねば……」
PL「今、それはいいからw」
デレク「ヴィヌクよ、落ちたか!戦いとは剣でやるものだ!しっかり見ておれ!コロコロ、AC21まで命中。アルハナの近くの衛兵に11点ダメージ」
PL「微妙なダメージだw」
PL「俺たちよりレベル高いんだろ!パワーアタックいれろYO!」
民「俺たちを裏切ったソラムニア騎士なんてやっちまえ!」
DM「ここで、外野から腐った卵とかキャベツが飛んできます。コロコロ、あ、デレクだ」
デレク「ヴィヌクよ、これが騎士の戦い方と言……グチャ」
ヴィヌクに向かって説教をするデレクに腐ったトマトが命中し、彼の顔がグチャグチャの悪臭を放つ汁で覆い尽くされます。
PL「うはっwww」
不運なリーダーへの笑いをこらえながら後ろから弓で援護射撃をする騎士アラン。2発が命中しました。
続くブライアンは、ヴィヌク!そこで騎士の戦い方を見ていろと、衛兵に斬りかかり、遂に衛兵の一人を倒しました。
2ラウンド目です。
ゴールドムーンはキュア・モデレート・ウーンズを唱えて、ラドを癒します(14点回復)。
トビンは軽業移動を行い、機会攻撃を受けつつもその身のこなしでひらりとかわすと、敵の背後に回り込んでヴィヌクと挟撃状態に持ってきます。
トビン「悪いけど、倒れてもらうよ!コロコロ、AC17まで命中!ダメージ10点」
ラド「さらに、その敵にマジック・ミサイル!コロコロ、ダメージ20点」
トビンの急所を狙ったダガーと、ラドの放った5本の金色に輝く魔法の矢が、衛兵の体に突き刺さり、彼は倒れました。
ヴィヌク「おし!奴の落とした武器を拾うぞw」
一方、前の方ではフリンが、持っている鋼鉄製のヘビィー・シールドで、衛兵を殴っています。
フリン「コノ!コノ!コノ! 順にAC21まで、AC21まで、AC27まで。全て命中?ダメージ計14点じゃ!」
PL「見たくないなw」
PL「フリン、恐るべしw」
DM「ちなみに盾で殴ると、次のターンまで盾のACが無くなるのでご注意をw」
フリン「へっ!?」
アングリフ「私は、フリンが攻撃した奴に攻撃。順にAC27まで、AC11まで、AC20まで。内、2回ヒットして、計14ダメージ」
PL「まだ倒れないの?」
PL「こいつら実は結構強い!?」
次は衛兵の攻撃です。残った二人はそれぞれフリンとゴールドムーンに斬りかかります。
衛兵「そこの狂ったドワーフ、覚悟しろ!AC23で命中。ダメージ7点」
フリン「痛たた」
PL「あんた、hp90を超えてるだろうw」
ゴールドムーンの方は何とか身をかわすことができました。
ヴィヌク「ええと私の番だけど、まずは触手が攻撃。コロコロ、うげ。組み付き失敗」
PL「何なのよそれw」
ヴィヌク「では、倒れた敵のロングソードをひろって攻撃します」
DM「一応、高品質ですお」
ヴィヌク「コロコロ、でも失敗……。orz」
ブライアン「ヴィヌク、お前の成長した姿を見せてくれ!」
ヴィヌク「いや、これが成長した姿なんだけど」
触手「ウネウネウネ……」
PL「www」
デレク「アイツはダメだ。後で騎士審問にかけてやる!」
デレクは、アルハナの前に立ちふさがっていた敵に斬りかかり、トドメを刺してから彼女の方を向きます。
デレク「姫!ご無事で……グチャ」
その瞬間、またもやデレクの顔に腐ったトマトが命中します。
たちまち彼の顔が赤く染まります。
DM「うーん、またもデレクに当たってしまったw」
PL「おいw」
PL「www」
3ラウンド目です。
PL「あと一人か」
ゴールドムーン「楽しそうだから、私も素手で殴っていい?」
PL「ちょwまってwww」
ゴールドムーン「では大人しく防御専念……」
皆に止められて残念そうなゴールドムーンの横をトビンが通り抜けていきます。
ケンダーは最後に残った衛兵の後ろに華麗に回り込むと、ダガーを衛兵の急所に入れます。
トビン「急所攻撃を乗せて、コロコロ。AC17まで命中ね。ダメージ17点」
DM「お疲れ様、最後の衛兵は倒れましたよw」
デレク「ヴィヌク、お前の見せ場はないなw」
ブライアン「そこのケンダー、君の名はなんという?」
トビン「トビン、トビン・ディープポケット」
ブライアン「トビン君。君はなかなか筋がいい。我々と一緒に働かないか?」
トビン「え!?ソラムニア騎士になれるの!?」
PL「んなアホなw」
PL「www」
アングリフ「兎に角、ここを離れよう。追っ手が来ないうちに!」
ここでパーティの回復タイムです。
ゴールドムーンとヴィヌクの癒しの力が彼らの傷を治していきます。
ここでリアル休憩を挟んで、後半へ続きます。
絵:ふー画伯
戦利品:
高品質のスタテッドレザー、木製のライトシールド、高品質のロングソード、ジャベリン数本
運命の選択
デレク「姫、探しましたぞ。太守の元に連行されたと聞いて急いで参りました。」
アルハナ「お救い下さり、感謝いたします。目的の記録はもう見つけられましたの?」
ラド「目的の記録?」
デレク「我々は世界を救うため、大変重要な武器を探してタルシスまでやってきたのだ。先ほどこの街の秘密の図書館でそれらの武器について書かれた本を見つけた。我々にはそれは読めなかったが、それを持ち帰りサンクリストにむかうつもりだ。アングリフ、ヴィヌク、お前達も来るのだ!」
PL「〈薔薇〉の騎士の方が位が高いのよねw」
PL「上司の命令は絶対かw」
アルハナ「目的のものが見つかったのですね。私は故国を救うため力を貸してくれるものを集め、帰還せねばなりません」
デレク「姫――」
アングリフ「姫、故国の危機とはなんですか?」
アルハナ「我々の国シルヴァネスティはドラゴン軍の攻撃を受けて危機に瀕しています。私の父ロラックはドラゴン軍に対抗できる力を手に入れたと言ったまま姿を消しました」
フリン「なんと!」
アルハナ「時が迫っているのです。迎えがきました。騎士様達が父を捜す手助けをして頂ければ心強いのですが――」
遠い空をみると、ライオンの様な体を持つ鷹の頭と翼を持った生き物が数体こちらに近づいてきます。
トビン「凄いや!グリフィンが彼女の仲間!?」
トビンとアングリフの目が輝きました。
ここでルート選択です。
・アルハナについてシルヴァネスティに行くなら、タニス達が歩んだロラックの悪夢ルート
・デレクたちについていくなら、ローラナやタッスルが通った〈氷壁〉ルート
ランスのファンの読者ならもうご存じですが、小説ではタニスたち一行はここで分断され、おのおの別のルートを歩みます。
ギルサナス「従姉妹の危機だ。私は彼女と行くぞ」
ティカ「アタシも行くわ!」
エリスタン「私もお供しますよ」
アルハナ「皆さんのご協力、感謝いたします」
NPCの三人はアルハナと一緒に行くようです。
あれ?ギルサナス。あなた、シルヴァネスティに行っていいんでしょうかw
デレク「アングリフ、ヴィヌクよ。さぁどうするのだ?」
さて。我々のパーティの選択は――
トビン「あ、図書館の話なんだけさ、読めない本があるってさっき言ってたけど?」
デレク「そうだ。我々は図書館で本を見つけた。ドラゴンに対向できる力について書かれた本だ、だが解読は不可能だったため、サンクリストに戻って調査しようと考えている」
トビンは思い出しました。
ドワーフの地底王国で手に入れた不思議な眼鏡のことを。
トビン「ボクなら読むことができるかも知れないよ。あのさ、ボクの見つけた不思議なめがねの話聞きたい?あのね、毛むくじゃらのマンモスが――」
デレク「不思議なめがねとな?」
トビン「そう!めがね、不思議なんだ、それをかけるとどんな文字でも読めるんだ!」
ラド「何でも、彼はどんな文字でも読むことができる〈真見の眼鏡〉というものを持っているのです」
デレク「それはすばらしい!さすが"ただ"の〈ケンダー〉ではないと始めから思っていたぞ!」
PL「www」
ハバサックの中から取りだしかけたコンプリヘイト・ランゲージの巻物をそっとしまうラド。
〈アルカニストの眼鏡〉Glasses of Arcanist:
この不思議な眼鏡は、透明な水晶のレンズが堅いプラチナのフレームで固定されています。
眼鏡のオリジナルはハーフエルフの賢者によって作られて、研究者達のためにパランサスの〈大図書館〉に与えられました。
眼鏡をかけると、どんな書物も着用者が理解できる言語に完全に翻訳することができ、魔法がかかった文章でさえ読むことができます。ただし話すことはできません。
またこの眼鏡は着用者に、巻物や大全などの書物の文字にかかわる〈魔法装置使用〉の技能判定に+10の状況ボーナスを与えます。
魔法のオーラ:微弱な占術;術者レベル5
作成:《その他の魔法のアイテム作成》、コンプリヘイト・ランゲージ、リード・マジック
市場価格:8,300stl
アングリフ「アルハナの仲間は今は?」
DM「上空で旋回していますね」
PL「この騎士、グリフィンの乗騎にひかれてるぞw」
PL「うひゃwww」
PL「きっとドラゴンに勝てる武器を取るか、グリフィンを取るか迷ってるw」
PL「www」
ローラナ「もう!私と一緒に行くのれすぅ!アングリフ様!あんなオバさんのどこがいいの?」
アルハナ「お、おばさん!? あの、今なんとおっしゃいました?!(;^ω^)」
PL「修羅場になってるw」
PL「うはっwww」
PL「www」
アングリフの行動に注目する一同。
絵:ふー画伯
アングリフ「ええっと……アルハナ姫。私には北方に今でも住む所を奪われ、住む場所を失った難民を保護するという任務をかかえております、その上私はこの誓いによってソラムニア騎士団のデレク卿の命には従わなければなりません。この任務が終わった暁には、必ず姫の元にはせ参じますので、今しばらくの猶予をいただけないでしょうか、このアングリフ・ブライトブレイド、騎士の〈典範〉と我が名誉にかけて誓います。我が言葉は我が名誉、我が名誉は我が命!」
アルハナ「わかりました、騎士様。あなたの言葉を信じますわ」
彼女はそう言うと、懐から先ほど落とした装飾品を取り出し彼に渡します。
アルハナ「アングリフ様、これを私、アルハナだと思ってお持ちください」
その光景を見た、ギルサナスは驚いて声をあげます。
ギルサナス「それはスタージュエル!?」
PL「www」
トビンとフリンも目を光らせます。
スタージュエル(Starjewel):
この美しく繊細な宝石の装飾品は、シルヴァネスティ・エルフによって作られ、大小8つの角を持つ星形の銀製で、中央には大きなハート型のダイアモンド、それぞれの角には小さなダイアモンドが埋め込まれています。
この装飾品は、美しいばかりか、一組のペア同士がコンタクトする魔法を持っています。
通常、婚約者の間でスタージュエルを贈り、親から子へと代々受け継がれたりするもので、略奪されたものには魔法は機能しません。
スタージュエルの一組の所有者は、お互いの健康と生死を感じることができ、スタージュエルを所持している間、同じプレーンに居る限り、相手の距離と方向を意識し、負傷や状態異常などの相手の状態を知ることができます。また、所持者が死ぬと永続的なジェントル・リポーズの魔法が発動し、死者の体を保護します。
オーラ:中程度の占術、微弱な死霊術;術者レベル9
作成:《その他の魔法のアイテム作成》、ジェントル・リポーズ、パーマネンシィ、ステータス
市場価格:45,000stl;重さ:無し
アングリフ「必ずや姫をお助けします」
アルハナ「信じています、アングリフ様どうかご無事で」
PL「これは死亡フラグwww」
そして、彼女が何か念じると上空に旋回していたグリフィンが降りてきました。
恐る恐るグリフォンに搭乗するギルサナス、ティカ、エリスタン。
最後にアルハナがそれにひらりと跨ると、グリフィン達は次々と空に上がり始めます。
トビン「凄いや、乗ってみたいな!」
デレク「君には重要な任務があるのだ、〈ケンダー〉よ」
アルハナ「それでは皆さんもご無事で――」
ギルサナス「アングリフ。貴様、ローラナに手を出したら承知しないからな!」
グリフィンと共に空に戻ってくアルハナ達。
フリン「これでよかったのかのうぅ……」
アングリフ「……」
アングリフは、去りゆく彼女達(+
グリフィン)を、その姿が見えなくなるまで、じっと黙って見ていたのでした。
図書館、そして強襲
デレク「さぁ、では図書館に案内しよう。勇気ある〈ケンダー〉よ、読んでくれるか?」
トビン「うんいいよ、そのかわりボクをソラムニア騎士にしてくれる?」
デレク「おお、君は優秀だ! 君だったら〈ケンダー〉初のソラムニア騎士になれるぞ!」
トビン「やったーぁ!」
トビンはうれしそうにスキップしながらついていきます。
デレク「では、まずは〈誓い〉と〈典範〉についてだな……」
早くもうんざり気味のトビン。
アングリフ「やれやれ、三日と持つとはおもわんが」
デレク達に案内されながら街路を抜け、薄暗いアーチをくぐり行き止まりの路地に到着しました。
デレクが石壁の前に敷かれた敷石の1つを踏むと、石壁がぐらりと横滑りします。
デレク「ここがクリスタン図書館だ」
トビン「すごいや、よくできた隠し戸だね!」
さらに隠し戸を抜け、書物の上に乗った天秤の絵が描かれた扉の前に出ました。
デレク「リリス嬢、デレクだ。〈ケンダー〉を連れてきた。ここを開けてくれ」
暫しの沈黙の後で、ゆっくりと扉が開き、ほっそりとして背が低く、褐色の髪と小麦色の肌を持った女性が、快活な微笑みをたたえながら出てきます。
リリス「見つかったのね。皆さんのことは伺っておりますわ。ようこそ、クリスタンの〈失われた図書館〉へ。私は、リリス。リリス・ホールマーク。パランサスの〈大図書館〉から派遣されて、ここの司書をやっております」
彼女に案内され、まっすぐに伸びる階段を降りると、地下に作られた大きな部屋に到着します。
目の届く限りに延びた床から天井までびっしりと書物が並んだ棚が、松明のあかりに照らされて揺らいでいます。
デレク「我々は、ここ何日かこの図書館に通い、秘術に関する本の中から、ようやくドラゴンやオーブの絵が描いた本を見つけた。だが、その本は魔法の言葉で書かれており、我々には解読することが不可能だったのだ」
デレクが差し出した本をトビンが読みます。
眼鏡を通してみると、蛇がのたうっていたような文字が、きちんとした文字にかわります。
そこにはたしかに、〈夢の時代〉に力を持ったウィザード達によって作られたドラゴンを操ることができる不思議なオーブのことについて書かれていました。
彼らは5つのオーヴを作成し〈上位魔法の塔〉に収容されていましたが、そのうちの1つが、イシュタルの神官王の弾圧によって〈上位魔法の塔〉が壊される前に、フェアル=サスというエルフのウィザードによってウェィレスの塔から、盗まれたことが記されていました。
最後に知られている場所は、タルシスの南、今は〈氷壁〉として知られた場所にあるということです。
デレク「それでは、我々が唯一対抗できる武器、オーブとやらは〈氷壁〉にあるのだな」
トビン「そうみたい」
デレク「ふふふ、それを手にいれば、我が騎士団は天下無敵。これで私もグランドマスターの地位が保証される!」
ラド「大変興味深い話だな、ドラゴンオーブ。俺がドラゴンをコントロール……。ふふふ、その力があれば、白や赤や黒ローブに属してないからといって、彼らから逃げまわらなくて済む!」
アングリフ「ドラゴン+コントロール=ドラゴン乗騎!?」
トビン「ボクがソラムニア騎士……」
フリン「それがあれば魔法のバックラー買えるかのうぅ」(市場でも買えますってw)
各人、妄想いっぱい、夢いっぱいです。
デレク「よし、〈氷壁〉に行くぞ!」
ラド「(目をキラキラさせながら)我々も協力しましょう!」
アングリフ「閣下についていきます!」
フリン「ワシも!」
デレク「トビン、君にも騎士見習い(スクワイヤー)としてついて来て欲しい」
トビン「騎士見習い!?もちろん!ボクがいないとみんな迷っちゃうし!」
デレク「よし、騎士団の〈典範〉に基づき、ここに、恐れを知らぬ〈ケンダー〉、トビン・ディープポケットを、〈冠〉の騎士アレン・トールボウの従士として、騎士見習いに任命する!」
アレン「よろしくな!トビン」
PL「うはっwwwケンダーが騎士にw」
PL「いいのかよw」
DM「まぁ、少し後ですが、Age of Mortalの時代には、ケンダーも騎士になっていますからw」
トビン「次のレベルの取得クラスは決まったw」
デレクに煽てられて、ここにスクワイヤートビンが誕生しましたw
そのとき、地上の方が騒がしくなります。
遠くで何百という角笛が鳴り響き、馬の蹄の音、猫や鶏が騒ぐ音、何かの声、人々の叫び、悲鳴。
強襲!
図書館を出ると、あちこちで上がる噴煙。
叫び、逃げ惑う人々。
町民「ドラコニアン達が裏切ったぞ!街を攻撃している!」
デレク「ついに奴らが動き出したか!」
フリン「もう宿に戻れそうにないわい」
トビン「鋼貨40枚、前払いして損したよw」
その混乱の中を、アングリフの愛馬が混乱にもかかわらず、主人を見つけて駆けつけてきます。
馬「ヒヒィーン!」
アングリフ「おお、スターム!無事だったか!」
そのときパーティのまわりに、突然閃光と共に何本かの雷が家屋に落ちます。空気がはぜ発火し、たちまち火がつき家屋から炎が上がります。
何か途轍もなく恐ろしい影が頭上を通過したかと思うと、上空から青い巨大な竜が現れて、パーティの前に降り立ちました!
デレク「なんだ!あの翼の生えた青いトカゲは!」
ラド「ブルードラゴンだな。一応クリーチャーの〈知識:次元界〉チェック。コロコロ、達成値28かな。特殊能力は?」
DM「彼らは雷撃のブレスを得意とし、ダメージ減少:魔法5を持っていますよ」
PL「ダメージ減少:魔法5!?」
PL「魔法の武器以外だとダメージが5減少するってこと」
トビン「魔法の武器、持ってない……。orz」
さぁ、戦闘開始です。
1ラウンド目、
ゴールドムーン「まずは私から。ええっと、ホーリィ・スマイト?」
PL「それもいいけど、皆に電撃ダメージの抵抗力を付ける、マス・レジストエナジー・サンダーが欲しい!!」
PL「ですよねー」
DM「残念、今回のレギュレーションは、D&D3.5eのPHBと、ドラゴンランス関連サプリのみですから」
PL「マス・レジストエナジーは呪文大辞典なんだよなぁ……」
PL「マジで!?無いの!?」
PL「これは死人出るかも。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
ゴールドムーン「ではマジックサークル・アゲインスト・イーヴィルをかけます。女神ミシャカルよ!騎士アングリフをお守り下さい!」
マジックサークル・アゲインスト・イーヴィルをアングリフにかけ、家屋の影に隠れるゴールドムーン。アングリフの周り10ftがミシャカルの祝福で満たされ、その範囲にいる味方に邪悪なクリーチャーに対してAC+2、セーヴ+2のボーナスを与えます。
続く、ラドはヘイストをかけ、パーティの移動力と攻撃回数を増やし、同じく後ろの家屋の影に待避しました。
アングリフ「私の番だ。我こそはソラムニアのナイト・オヴ・クラウン、アングリフ・ブライトブレイドなり!ドラゴンめ!私と勝負だ!」
アングリフは、愛馬に跨り(フリーアクション、成功)、果敢にもドラゴンの側に駆け寄って、ドラゴンを引きつけようとします。
フリン「あぁ、アングリフが離れてしまった――」
ヴィヌク「アングリフが敵の注意を引きつけてくれる!」
フリン「いや、マジックサークル・アゲインスト・イーヴィルの効果範囲が離れてしまって……」
PL「そっちかいw」
PL「まぁ攻撃が来ても一発くらいなら何とかなるよ!」
何とかなる。その考えが甘かったことを、パーティ達は今から知ることになります。
DM「ドラゴンの番ですね。まずはドラゴンは〈畏怖すべき存在〉の力を使用。全員、意志セーヴをどうぞ」
ドラゴンの存在が側にいるものに耐え難い[恐怖]を与えます。
意志セーヴの結果は、ゴールドムーン16、ラド17、ヴィヌク18、フリン23、アングリフ24、馬20。
[恐怖]に完全耐性を持つ〈ケンダー〉以外皆失敗、11ラウンド怯え状態(ほとんどの判定に-2ペナルティ)になってしまいます。
トビン「ボクは恐れを知らない!それはソラムニアの騎士(見習い)だから!」
PL「いやいや、それはケンダーの種族的特徴、完全耐性[恐怖]だからw」
DM「じゃトビン以外全員、皆失敗ですねw」
アングリフ「うそぉー、24でも失敗かYO!」
さらに、ドラゴンは大きく息を吸い込むと、アングリフの方には目もくれず、他の皆の方へ向けて一気にそれを吐き出します。ドラゴンの口から直線上に閃光が走ると同時に、空気を切り裂く雷鳴のブレスがパーティを襲います。
今度は反応セーヴです。
トビン「余裕で40」
PL「さすがローグ枠。すげーw」
ラド「10……」
ヴィヌク「俺も無理!」
DM「デレクとアランとブライアンも失敗したようですね」
DM「では、反応セーヴ25超えた人は半分、失敗した人は58点の[電撃]ダメージを受けて下さい」
PL「58点!?((((;゚Д゚))))」
PL「それ、まともに食らったらコンプリート・デスじゃんw」
PL「無理……」
成功したのはトビンのみ。しかも《身かわし》を持っているため、彼の受けた半減ダメージは無効化されます。
トビン「あれ?みんな大丈夫?」
フリン「あとhp38点じゃ!」
ヴィヌク「俺のhpは-4」
PL「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
ヴィヌク「《不屈の闘志》があるので立ってはいるけど……」
《不屈の闘志(diehard)》:
この特技を持つ者は、たとえ死の扉の前にあっても意識を保ち、行動することができます。
D&D3.5ではHPがマイナスになると気絶し、瀕死状態となり1ラウンドごとにHPが1ずつ減少し、-10以下で完全に死亡します。
しかし、この特技を持っていれば、HPがマイナスになった時点で自動的に容態安定化し、HPの減少を停止させることができます。
さらに満身創痍状態として自分のターンに1回の移動アクションか標準アクションのどちらかを取ることができますが、アクションが完了した後で1hpを失います。ただし、この特技を持っていてもHPが-10以下になると完全に死亡します。
ちなみに〈剣〉の騎士になる前提条件の1つです。
DM「デレクのhpは26、ブライアン12、アランは0になりました」
PL「アラン、アブネーw」
PL「ここで倒れた方が幸せかも。下手に立っていると攻撃されて、HPが-10超えちゃうし……」
DM「あと大規模ダメージなので、難易度15の頑健セーヴをしてね。失敗すると即死ですお♪」
これはなんとか皆成功。しかし、
アランは失敗。即死です。
アラン「グフッ、こ、こんなところで私は……弟子よ、頭で考えるのでは無く、心で感じるのだ! バタリッ」
トビン「ちょw師匠www死ぬの早すぎw てか何故フォースw 騎士になる話はどうなるのぉー!」
アングリフ「アラーン!」
PL「うはっw」
アラン・トールボウ、タルシス市内にてドラゴン軍のブルードラゴンの[電撃]ブレスによって焼死。
PL「これ、倒せるの!?」
PL「もう、こっちは半壊なんだけどw」
PL「(´Д⊂ モウダメポ」
PL「退却だ!退却!」
デレク「名誉ある撤退、それも悪くないだろう」
PL「あんたがいうなw」
アングリフ「あ、俺死んでもスタージュエルのジェントル・リポーズがあるから――後で復活させてもらえば」
フリン「艶々してる死体だから、ドラゴンが攻撃し続けるかもしれんぞw」
PL「んなアホなwww」
ヴィヌクは「よし、フリンとデレク卿とブライアン卿にリムーヴ・フィアー。パラダインよ!彼らに勇気をお与え下さい!」
ヴィヌクの信仰呪文によって、フリンとデレクとブライアンの顔からドラゴンに対する[恐怖]が消えてなくなりましたが、ヴィヌクのhpは-5に減少。
勇気を取り戻したフリンは、一歩前に踏み出して得意の弓で連射攻撃。こうなれば、1ポイントでも大きなダメージを出して、死中に活路を開くしかありません。
フリン「コロコロ、1回目はAC24まで命中、え?ハズレ? 2回目、ハズレ。3回目、ハズレ、4回目、ハズレ。そんなバカな……全部ハズレ。orz」
ヴィヌク「全く勝てる気しねーんですけどw」
DM「いやいや、敵の脅威度は経験値貰える範囲だし、勝てるはずだとw」
PL「それって限界ギリギリじゃないのw」
アングリフ「やっぱりグリフィンを取るべきだったか……」
PL「乗騎なのかよw」
フリン「わ、ワシも乗っておったらよかった!」
PL「フリン……」
トビン「ACが高そうなんでドラゴンを怒らせてACを下げてみるよ。やーい、お前のヘタレ攻撃なんて当たんないぞ〜!ケンダーの罵りを使用、〈はったり〉達成値25」
DM「対抗判定〈真意看破〉でドラゴンは達成値26でドラゴンが勝ち。ドラゴンはケンダーの挑発にはのってきませんよ」
ブルードラゴン「ふん、虫けらめ」
トビン「(´・ω・`)ショボーン しょうがないので移動して家屋の影に〈隠れ身〉を達成値28」
ドラゴン「(対抗〈視認〉判定に成功)じーっ」
トビン「(;´Д`)失敗したっぽい……。忘れないうちにドラゴンに以後ずっと《回避》指定」
デレク「私の番だ。インスパイア・カレッジを使用! 皆の者、勇気を出すのだ!青いトカゲの化け物なんかに臆することはないぞ!」
インスパイア・カレッジ(Inspire Courage):
2レベルの〈薔薇〉の騎士は、恐怖が味方の戦力を奪わないように、1日に2回(5Lvで3回、8thで4回)、[魅了][恐怖]に対してのセーヴと攻撃ロールとダメージロールに+2の士気ボーナスを与えて、味方(自分を含む)の勇気を奮い立たせることができます。
その影響を受けるには、味方は〈薔薇〉の騎士の声を聞くことができなければならず、効果は〈薔薇〉の騎士が話し続けている間とその後5ラウンドの間続きます。
話している間、〈薔薇〉の騎士は戦うことができますが、呪文の詠唱や、魔法のアイテムの使用をすることができません。
トビン「デレクさん、血を吐いてますけどw」
デレク「まだだ!倒れたアランのためにも、我々はまだ倒れるわけにはいかん。(ここで奴を倒せば、私のグランドマスターの地位も約束されるわけだ)」
ブライアン「そうだ、ヴィヌク卿。倒れるのはまだ早いぜ。レイ・オン・ハンズ!俺の力を分けてやる!」
ヴィヌク「かたじけない!」
ブライアンの送った癒しの力が、ヴィヌクのhpを7に回復させました。
2ラウンド目:
PL「兎に角、ダメージ重ねて倒すしかないな」
ゴールドムーン「私の番ね。ではホーリィー・スマイトで、ミシャカルの聖なる一撃をドラゴンに与えるわ」
DM「あ、呪文抵抗(SR)能力を持っているので、それを破ってね」
PL「このクラスになると持ってるわな。(;´Д`)」
ゴールドムーン「えっと、コロコロ。ごめんなさい、出目1」
PL「SR抜けねーぇ!」
ラド「私はファイア・ボール連打。いや駄目元でグリッター・ダスト!コロコロ、呪文抵抗は出目20で抜いた。《呪文熟練:召喚術》を持っているので、セーヴ難易度19」
DM「くそぉ、達成値18だ――」
ラド「おおっ!呪文が効いた!9ラウンド盲目!」
PL「おお!チャンスだ!」
ラドが生み出した金色の粉がドラゴンの頭のまわりに出現し、ドラゴンの視力を奪います。
トビン「盲目状態になって【敏捷力】ボーナスを失っているので、これで急所攻撃入る!」
初回のブレス攻撃で半壊しかけたパーティですが、これで光が見えてきました。
PL「あ、大規模ダメージを出せば一撃で殺せるかも!」
PL「それに賭けるか!」
アングリフ「うむ。敵のACは28くらいか?《強打》7点入れてもロール値18以上でしか当たらないな。Strength Hornorで16以上。あとは挟撃があれば――」
ラド「だれが行くのさw」
アングリフ「兎に角、突撃だ。両手持ちランスで《駆け抜け攻撃》します。Strength Hornorを使用して【筋力】+4、《強打》を5点入れて……おりゃ!我が名誉は我が命、コロコロ!AC30まで命中!」
DM「命中しました」
PL「おお!」
DM「ちなみにドラゴンは超大型なので大規模ダメージになるのは70点以上です」
アングリフ「ダメージは、ええっと78点!」
PL「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
PL「これで倒したのか!?」
DM「ドラゴンのDRを差し引いても、70点以上ですね。頑健セーヴします、コロコロ、35、残念でした。ドラゴンは生きていますよ」
PL「(´・ω・`)ショボーン」
突然視覚を奪われ、アングリフから攻撃を受けたドラゴンは、怒り狂い、あたりに咆哮を轟かせながら、彼の方に近づいてきます。
PL「これフルアタックくらったら死ぬねw」
ドラゴン「ぬぅ、憎たらしい騎士の位置は振動でわかるが、盲目なので移動力半分。届かん――」
アングリフ「ニヤリ」
続くヴィヌクはトビンの弓にマジック・ウェポンをかけ、即席の魔法の武器に仕立て上げます。
フリン「よし、ワシも当てて行くぞ。魔法の弓で攻撃。4回攻撃、順にAC23まで、AC25まで、AC26(クリティカル)まで、最後は出目1」
DM「クリティカルはあたりました」
フリン「おお、《クリティカル強化》を取得した甲斐があった!3倍ダメージだから、コロコロ、30点!」
PL「おお!」
トビンも急所を載せてクロス・ボウで攻撃し、10点のダメージを入れます。
デレク「いよいよ私の番だな。このドラゴンを倒したならグランドマスターの地位も夢ではないわ!我が名誉は我が命!ドラゴンの後ろに全力移動してアングリフと挟撃状態に持ち込むぞ!」
ブライアン「私は勇気のオーラ(Aura Courage)を発動し皆を守るぞ!」
〈剣〉の騎士の闘志が彼の10ftに勇気を与えます。
DM「周りっていっても今いるのはフリンだけなんですけども。[恐怖]効果に対して+4ボーナスね」
フリン「あ、ども。回復はしてくれんのか――」
PL「おいw」
3ラウンド目:
ゴールドムーン「私はヒーリング・サークルを唱え、女神の慈愛で皆を癒します」
女神の慈愛が彼らを包み、ブライアンとフリンとヴィヌクは13点のhpを回復しました。
ブライアン「これが〈真の神々〉の癒しの力か!」
ラド「さて、私はファイア・ボール。SRは達成値23で抜いた!セーヴ難易度18で反応セーヴを!ダメージは、コロコロ。おお、目がいいぞ、まともに喰らうと44点!」
PL「よっしゃぁ!」
ドラゴンは反応セーヴを落としました。彼の放った灼熱の爆発がドラゴンの堅い鱗を溶かし血肉までを焼き焦がします。
ドラゴン「ギャハァァーーー」
アングリフ「よし、私の番だ。これで落とす!」
PL「おお!宣言したw」
ラド「落とさないと、次、あなたが落とされますからw」
アングリフは一歩敵に踏み込んでデレクと挟撃に持ち込むと、自慢のランスに《強打》を3点入れて力を込め、ドラゴンに突き刺します!
アングリフ「1回目、ミス、2回目、ミス……」
PL「やばいやばいwww」
PL「落とされる宣言w」
アングリフ「3回目、AC27まで。これは命中か。22点、ダメージ減少を引くと17点か――」
PL「あれw」
アングリフ「おかしい。2発は当たる計算だったのに……」
PL「だめじゃん」
次はドラゴンの番です。
DM「ドラゴンはフルアタックしますね。噛みつき1回と爪2回がアングリフに。尻尾と両翼のはね飛ばし攻撃3回がデレクに行きますよ」
ドラゴンは巨大な顎でアングリフをかみ砕こうとしますが、彼は紙一重でかわし、続く凶悪な爪攻撃も馬の鞍を遮蔽に取り、なんとかやりすごしました。
アングリフ「何とか耐えた――」
続いて、巨体を回しながら巨大な尻尾と翼をデレクに打ちつけます。デレクは盾を構えて攻撃を受けますが、最後の翼の攻撃をまともに喰らい、よろめきます。
デレク「くっ!ま、まだ終わらんぞ!」
ヴィヌク「流石に敵のhpも後少しだろ。俺はホーリィ・スマイト。パラダインの力でドラゴンを撃つ!」
彼の祈りがパラダインに届き、ドラゴンに聖なる剣が振り下ろされますが、ドラゴンのSRは抜いたものの意思セーヴを成功され、通ったのは半減ダメージの5点。
PL「けっこうしょぼいねw」
ヴィヌク「クレリックレベルが低いのであまり効かないんだ……。orz」
フリン「ではワシの番じゃ。ワシの魔法の弓でトドメを刺してくれる!《速射》 で4回攻撃、コロコロ。順にAC31、AC27、AC31、AC20まで。3発命中して、ダメージ計49点じゃ!」
PL「やったか!?」
DM「いやぁ、まだですねw」
トビン「よし、ボクの番だ。このスクワイヤー・トビンがトドメを!」
トビンのクロス・ボウが2発命中し、ダメージ19点。
トビン「えー、まだ死なないのぉ!」
DM「惜しかったですねw」
PL「次は誰よ!?」
デレク「私だ!」
PL「デレクかよ!」
PL「最後はNPCが持って行くのかw」
トビン「さぁ、デレク卿!チャンスだよ!トドメを!」
PL「トビンはデレク派に入ったのかw」
PL「www」
デレク「遂に私の時代が来たか!トビンよ、しっかりと見ておけ!騎士とはこうある者だということを!コロコロ、AC27まで、命中!ダメージ6点」
トビン「ダメージしょぼいYO!」
PL「www」
デレクの渾身の一撃が、ブルードラゴンの喉元に打ち込まれる!
グサリッとその堅い鱗を貫通し、脳天まで届きそうな勢いで肉をえぐっていきます。
ドラゴンは声にならない絶叫をあげながら、その巨体を一瞬振るわせると、力を失ったようにゆっくりと倒れていきました。
ドドーン。辺りの地面が震えます。
デレク「デレク・クラウンガード、ここにドラゴンを仕留めたり!」
PL「うはっwww」
PL「たった6点で最後持っていきやがったwww」
DM「ここで、〈視認〉受動判定かな。分かったのはトビン、フリン、ラド?」
トビン「何か見えるの?」
フリン「新手か!?」
上空でもう1匹の青い竜が、こちらをじっと見ていることに気がつきます。
驚いた事に、そのドラゴンには乗り手が跨っていて、着ている青い甲冑が噴煙の中で光っています。
顔は竜を象った兜で確認することができませんが、ブルー・ドラゴン軍を指揮するドラゴン卿に間違いありません。
PL「キティアラw」
PL「ザ・ブルーレディ、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
ラド「ドラゴン卿だ!」
アングリフ「何だと!?」
ヴィヌク「また戦いか!」
しかしドラゴン卿は、慌てふためくパーティ達に、拳手の敬礼をすると、騎乗しているドラゴンを旋回させ、遠くに去って行きました。
トビン「きっと僕達の勇気ある戦いを見て感動したんだよ!」
デレク「如何にも!私に恐れをなして、逃げたに違いない!」
ラド「単純に、気まぐれで見逃してくれただけだと思うんだがw」
今日はここまで。
樹海の緑竜の書 完